カニ日記

息子のことを中心とした

くじらのお化けはお姫さまを食べようとして石にされ空に上がった

1月10日(火)曇り
朝。サイはみかんを2個食べた。バタバタで出発。シーツつけで電車乗り遅れる。やる気ないなぁと思っていたらいつもお菓子やパンをくれる慈悲にあふれた社員さんから可愛い犬のパンをもらった。お昼はパン美人と食べた。正月に買ったパン美人の好きな煎餅をあげたら喜んでくれた。「勝手にふるえてろ」を勧めた。言われて気付いたが、パン美人は松岡茉優に似ている。似てる似てる、と言うとうみさんはメーテルに似ているねと言われた。全く似ていないし全999ファンに袋叩きに合うだろう。

夜。部署の新年会。私の所属している部署が春に今の勤務地から別の場所に移動する噂とのこと。今より家から遠くなる。保育園送迎など時間ぎりぎりの生活をしているので春からのことを考えると不安になった。やっていけるのだろうか、いっそ転職した方がいいのでは。と考えていたらそれがそのまま声に出てしまって不穏な空気を生み出してしまった。嗚呼。まあ甘いものでも食べなよと部長に言われてみんなでアイスを食べて解散した。コーンをなかなか食べないから一緒に食べた方がいいよと部長に何度も言われたが私はアイスが少なくなるまでコーンに手を出さない派だ。新年会が長引いたせいで先週から楽しみにしていた大森さんがゲスト出演するNHKFMラジオを聴き逃した。


1月11日(水)快晴
なかなか布団から出られず寝坊。サイもなかなか起きなかった。サイと犬のパンを食べた。美味しかった。

昨日新年会で転職したいとつい言ったばかりに午前中上司に呼び出される。上層部が信頼できない会社に期待が持てないこと、給与減によりモチベーションが一気に下がったこと、など今思っている気持ちを正直に話した。上司は上司で会社に対して感じる違和感や考えを私に話した。それから人生相談会みたいになった。子どもがいるって羨ましいと言われた。結局何か仕事以外で好きなこと大事なことを一つでも持っていることが前を向くことに繋がるよね、という話になった。だとしたら私はサイと大森さんかなと心の中で考えた。

昼休み、外でうどんでも食べようかとフラフラしてたら別のフロアの、サイと同じくらいの歳の子を持つ女性社員さんに偶然会った。歩きながら何となく話しているうちに一緒に昼食を食べることになった。お互い胃腸の調子が万全でないので新しくできた定食屋さんで生姜挽肉豆乳鍋を食べた。境遇が私に似ていて抱えている問題をよく理解してくれて救われるような思いだった。慰めはいらない。解決策がほしい。とりあえず、サイズアウトした子ども服や使わなくなった玩具をフリマサイトに出品すれば前向きになれるよとアドバイスしてもらった。何だそれと思う人もいるかもしれないがそうなのだ。結局要らないものが多すぎる。少額とはいえ要らないものを売って得たお金は貯金したり好きなことに遣ったりできる。それが問題解決への糸口にもなる。フリマサイトにはあまり良い印象はないので使ったことはないけれど使い方次第だと思うので調べてみたい。

お迎え。朝と同じように歌いながら帰ろうと思ったら「かえりはうたわないで」とサイに制止される。帰りは歌うような気分じゃないらしい。「あさだけね」と言われる。失敬。疲れていたのでコンビニで夕食を調達した。「はちまき!はちまき!」と騒ぐから何かと思ったら「春巻き」のことだった。「春巻きって言うんだよ」と教えると「ちがうよ、はちまきだよ!」と返って来た。まあいいか。サイが胸に抱えて持ち帰った春巻きは思ったのと違ったらしく、また筍が嫌だったらしく解体しただけで結局私が食べた。夕食後、入浴。サイは突然自分で身体と頭を洗いたいと言い出しポンプの押し方を教えると真似をして出して洗い始めた。ちょっと手伝ったが上手にできていた。すごい、偉い、もうお兄ちゃんだねと褒めたら喜んでいた。入浴後も一人でパジャマに着替えてオムツでなくトレパンを履いた。急にどうしたのだろう。いただいた大量のアンパンマンDVDのうち一枚に私が昔好きだった「アンパンマンとバレンタインデー」(あとで調べたら1990年の放送!)が収録されていることが分かり嬉しくなり、それを二人で観てから就寝。

今日一日、自分の性格について考えていた。この酷いほどの自己卑下は幼少期の経験によるものなのかどうか、とか。とにかく小さい頃から何かして両親に褒められた記憶があまりない。だからという訳ではないが、サイにはとにかくなんでも大げさなくらい褒めるようにしている。椅子の上でくねくね踊ったら最高(危ないけど)、変顔したら大笑い、自作の歌を歌ったら天才、絵を描いたら上手、とにかく毎日過剰に褒めて褒めまくっている。嘘じゃないから。本当にすごいと思っている。それで大人になって自分がすごくも何ともなく無能だと気づいて悩んだところで問題あるだろうか、その時はその時だ。


1月12日(木)快晴
珍しく朝まで眠れたのたので頭がすっきりした。また「生きてるパンをつくろう」を二人で熱唱しながら保育園に向かっていると道を歩いていた老夫婦に笑われてちょっと恥ずかしかった。「なんでわらったのかな」とサイは不思議そうにしていた。この歌の「死んでしまう」というフレーズが好きで、最後は三回繰り返される。MVになるとジャムおじさんとバタコさんが「しーんでしまうーー!」と明るい表情で歌い上げる。去年10月に放送された30周年記念回「アンパンマンとどろんこ魔王」にもこの曲が挿入されていたが「死んでしまう」という歌詞は放送倫理上の理由なのか全く別の言葉にすり替えられていた。とても悲しかった。

お昼。訳あってパン美人が作ってくれたサンドイッチを食べた。めちゃくちゃ美味しかった。レンコンにバルサミコと柚子が和えてあったり(あまりに美味しいので何の味か聞いた)、ひと手間が加えられていてまるでお店のサンドイッチのようだった。というかどこかで食べたのより美味しかった。パン美人に仕事を辞めてサンドイッチ屋さんになった方がよいと勧めた。パン美人の話を聞いていると大変なのは自分だけではないなという気持ちになった。

夕方、スーパーで買い物をして帰る。苺味のアルフォートを買った。ピンク色で可愛い。この時期、ピンク色のお菓子が並び始めるから嬉しい。春だ。夕食は冷蔵庫に残っていた豆腐(一応水切りした)に茹でたほうれん草、餅(鏡餅を薄く切ったもの)、カマンベールチーズを耐熱皿に放り込んで牛乳で溶いたパスタ用のたらこソースをかけて焼いたもの。何も見ずに適当に作ったがびっくりするくらい美味しかった。カロリーさえ気にしなければ牛乳を生クリームにしたらもっと美味しいかもしれない。入浴後、就寝。サイは眠る前いつもよりぐずってちょっとしんどかった。


1月13日(金)快晴
サイは最近私より起きるのが遅い。日が差さないと起きない。電気がなかった古代の人はきっとそうだったと思うし、それが生き物のリズムとして真っ当な気がする。私は太陽に関係なくアラームなしで大体いつも同じ時間に起きれるようになった。老化だろうか。起きたら始業時間だった入社当時が懐かしい。とはいえ、寒くて布団から出られないでいたら二度寝したりしてしまうので意味がない。出社した瞬間、あー今日は無理だと思った。風邪をひいている分けではないのにしんどくて無理だった。それで体調不良を理由に午後から早退した。「体調不良」とか「私用のため」とか安直に遣い過ぎているなとは思う。

なんとなく家に帰らず、サンシャインまで行きプラネタリウムに行った。こちらの席がお勧めです、と言われるがまま窓口のお姉さんに選んでもらった席に行くとカップル達がたくさんいてうっとなった。私がシートの背もたれを倒すのに手間取っていたら隣のカップルの女の人が教えてくれた。たまたま観た回が「ヒーリング」と銘打ったものだったためか癒し効果を狙ったアロマ的な香りが上映中ずっと漂っていた。序盤から「癒されますね」「気持ちがいいですね」などキーワードがナレーションの随所に挟み込まれ、「お前は癒されたいんだろう?どうだ?」と言われている感じもしたが言葉は別として実際心地よかった。寝たらもったいないと思ったが、四季の星座の紹介があった後CGで壮大な自然風景が映し出されて相変わらずぼそぼそとした声で自然の歴史を説明するくだりになると次第に眠くなってきて半分夢の中だった。気が付いた時には終わっていた。リクライニングの仕方を教えてくれた隣のカップルの女の子が恋人に「も~寝てたの?」と言い恋人は「うん途中ちょっとだけ・・いや起きてたよ」と答えていた。私にもかつてそんな会話をする時期があったのだろうか。くじら座という星座があることを今回初めて知った。でも普通の鯨の姿ではなく怪物のようだった。後で調べたらやはり神話上の海の化け物らしい。私はおそらく星自体より、星座のモチーフや神話が好きなのかもしれない。子ども向けでいいから星座にまつわる神話が書かれた本があれば読んでみたい。

下まで降りると小腹が空いたので目についたディッパーダンでバナナチョコアイスのクレープを食べた。ディッパーダンには幼少期の記憶がつきまとう。ダイエーのフードコートにあったけどそれなりの値段がするので毎回は食べさせてもらえなかった。だからたまに買ってもらうと嬉しかった。丸い鉄板の上に窓ふきワイパーみたいな棒でくるっと広げられクレープの皮が湯気を立てて焼かれていくのを眺めるのが好きだった。おかず系とか色々あるけど毎回チョコバナナを選んでいた気がする。最初にアイスを食べてしまい最後の方は安っぽいバナナの味と生クリームの味しかしなくなるところも昔と全然変わっていなかった。ディッパーダンがこの先もずっとこのままでありますように。

何事もなかったような顔で帰宅し夕食を作って食べた。寒かったのでベーコンと野菜の洋風煮込みうどん。食が進んでいないとKに「何食べたの?」と聞かれたがプラネタリウムを観てクレープを食べたことは言わなかった。サイと入浴後、就寝。


1月14日(土)快晴
朝からサイと友達親子と上野動物園へ行った。サイはお昼ご飯を食べている時はテンションがおかしかったが、動物園の中に入ると興味深々で柵の側に寄って動物を観察していた。子ども向けに見易いようにされている小動物や鳥類をすごいとか可愛いとか何も言わずただ黙ってじっと見ていた。サイの好きなペンギンがいたから「ペンギンいたよ」と言うとなぜかその横にあったペンギンの人形のところに駆け寄って行った。実物のペンギンは少し見たあともう見るのを辞めてしまった。想像と違って怖かったのだろうか。寒くて室内にいるキリンやカバを裏側から見た。サイはカバのおしり!とか臭い!とか大きな声で子どもらしいコメントしていた。私は一番好きなキリンに会えて嬉しかった。その後、熱帯生物の建物に入った。中は暖かくて湿度が高くむっとしていた。ああ夏ってこんな感じだったなと思い出した。サイは魚や爬虫類をやはり興味津々で見ていた。目を開けたまま微動だにしない鰐を見てサイは私に「しんでるよ!」と教えてくれた。「死んでないよ、寝てるだけだよ」と言っても「しんでる!しんでる!」と鰐は死の宣告を受け続けた。最後にサイが前日から見たいと言っていたライオンを見に行ったがライオンがいるはずの自然を模したスペースには何もいなかった。鎖に繋がれた血のついた巨大な骨が転がっていてそこに小さな鳥たちが集まっているだけだった。サイは残念そうにしつつ、途中の売店で見たアイスが食べたいと騒ぎ出した。もう動物とかどうでもいいという感じだった。正直でよい。
それまでにおやつやフランクフルトを食べさせていたのでアイスの件はごまかしつつ動物園を出て、駅で友達と別れてからパンダのお弁当を買って帰った。今回ベビーカーで行かなかったからたくさん歩いて私もサイもくたくたに疲れたけどとても楽しかった。お天気もよかったし。最寄駅に着いたら空が暗くなり始めていて、サイと家までとぼとぼ歩いていると長旅から帰って来た気分だった。歩きながら「ライオンさんいなかったね」「残念だったね、また行こうよ」「うん」という会話をした。お弁当を食べた後、二人で熱い湯に入っていつもより早めに布団に入った。サイは眠る前にペンギンや虎のぬいぐるみに「(きみたちの)おかあさんいたからね」と報告していた。


1月15日(日)快晴
いつも日曜日が来るのが怖い。午前、数々の憂鬱。午後、我慢できなくなって逃避。「化粧品を買いに行く」という名目は何かが無くなったり使い切ったまま生活するのが許せない人には効果があるらしい。電車に乗りながら自分の選んだ人生について考えて暗くなった。お気に入りの場所でビールを飲んだ後、こういう時はお花を買おうと思って花屋に寄ってピンクと黄色と水色のスイトピーを買ってから帰った。化粧品は買わなかった。帰宅して早速飾ると少しだけ心が晴れた。サイは「どこでおはなかってきたのー?」と興味津々だった。夕食は適当に作った炒めものと味噌汁。入浴後、就寝。

どうにもこうにもならないけど出口へ繋がるドアを見つけない限り始まらない。たしか、「不思議の国のアリス」でアリスは突然現れたケーキを食べて巨大化し、その身体ではもう通ることのできない小さなドアの隙間から見える外の世界を見てしくしく泣いた。それと似たような気持ち。流した涙は溜まりやがて海になりアリスは外に泳ぎ出ることができた。私は泣いたところでどうしようもない。

おおきくなったらなんになろう

日記をさぼっていたら年が明けてしまった。年末、ろくに掃除もせずやるべきこともせずだらだらと過ごした。大晦日は帰省土産や必需品の買い物をして蕎麦を食べて久しぶりにテレビを少し観てからいつも通りお風呂に入り、寝る前にらくがき帳にサイと動物の絵を描いた。サイはいつの間にかブタの絵まで描けるようになっていたので感心した。サイと布団に入って寝落ちして起きたら新しい年になっていた。絵を描いていたからか絵の上手い人の横で四苦八苦しながら猫のスケッチをする初夢(初夢の定義が分からないが元旦にかけて見る夢でいいなら)を見た。


1月1日(月)元旦
Kの地元に帰省。上の方の寒いところ。寒いのが苦手なのと穏やかに過ごしたかったので帰省を反対したが、Kはサイにどうしても雪を見せたいと言って聞かなかった。最近何事にも反発する力が劣ってきたため、どうでもいいやと思って放っておいたら日程が組まれていた。

飛行機で着くと義両親が空港まで迎えに来てくれた。車で実家に行くといういつもの流れ。雪は降っていなかったが辺り一面雪景色。実家に着いてお昼ごはんを食べた後サイを昼寝させようとしたが寝ず、私だけが寝ていた。そうすると姪っ子達がやってきて寝ていられなくなった。急に起きて出て行ったので義兄にぎょっとされた。サイは兄弟がいないので姪っ子達に会うと喜ぶ。
部屋で少し遊んだ後、全員完全防備になりソリやシャベルを各々持ち庭に出て雪遊びをした。よく考えたらこういうことをするのは初めてだ。サイももちろん初めてで、最初は積もった雪の上を歩くのを怖がっていた。が次第に楽しくなってきたようだった。義父らが雪の塊を二つ重ねて雪だるまの基礎を作ったが顔をどうしたらよいか分からない感じだったので耳をつけてナナちゃん雪だるまを作ることにした。大まかに雪を固めてから手やシャベルで細かく削っていく作業が思いの他楽しく、姪達のことを忘れて一人で作業に没頭した。雪像作りがこんなに楽しいとは。初心者だから上手くいかないところも多かったがとにかく楽しかった。そういう仕事をしたいとさえ思った(素人の考え)。完成するとサイだけ喜んでいた。ナナちゃんを知らない残りの人はただすごいね~という感じだった。写真を撮っていると姪達がシャベルを持って来て雪だるまに攻撃し始め、ナナちゃんは瞬く間に破壊された。味方であるはずのサイまで途中から破壊行為に加担。がーん。義父は哀れみの目でこちらを見ていた。

冷えてくたくたになった身体で部屋に戻り、それからは酒と海鮮が無限に出てくるエンドレス宴会。最後まで付き合っていると大変だと過去何回かで学んでいたので序盤で離脱して姪達と遊んでいた。そういえば昔からこうやって親戚達が集まる宴会があれば途中で抜け出して子どもだけで遊んでいたなと思い出した。飲食や理解できない話に没頭する大人達から隔離されたヘンリー・ダーガーの絵みたいな子ども達だけの世界が好きだった。普段サイと過ごしているので女の子が新鮮だった。今どきの女の子が何に興味があるのか知りたくて「今好きなものは何?」と聞いてみたりした。にゃんこスターが好きということだったが私は顔ぐらいしか分からず盛り上がらなかった。それから姉妹のお姉ちゃんの方が遠慮がちに「ねえ、携帯もってる?」と私に聞いたのであーあれだなと分かった。雪遊びの時、最後に自撮りアプリで撮ったら思いの他喜んでいたのでそれをまたやりたいということだった。再びアプリを起動させ姉妹と私で自撮りをしそれに落書きやスタンプをして遊んだ。大盛り上がりだった。そういうの好きだよね、分かるよ、おばちゃんもプリクラができた時嬉しかったもん、と思ってにやにしていた。姪達の落書きやスタンプの世界観が子どもならではというか、自由で奇抜で面白くてみんなでゲラゲラ笑った。
姪達が帰るとどっと疲れてサイと朝まで寝た。


1月2日(火)
朝食を食べた後、義父とKとサイと私の四人で近くの温泉に行った。サイは初めての温泉。Kがサイを連れて行ったので私は一人でゆっくり入ることができた。隣の男湯からサイの「おかあちゃーんどこー?」という叫び声が何度も聞こえてきた。雪見風呂もいいなぁと思って露天風呂に行くと寒すぎてお湯がただの水になっていたので慌てて中の湯に戻った。上がって髪を乾かしていると地元の人と思わしき60代くらいのおばさまに話しかけられた。方言が分からず聞き返すと私の持っていたmina perhonenのバッグの刺繍は自分で刺したのかという質問だった。「いえ、買ったものです」と答えると「そんなのどこに売ってるの、珍しいわねぇ」とまた聞かれたため正直に「東京で買いました」と答えたら「ここの人じゃないでしょ」と言われた。それで自分がここにいる経緯を簡単に説明した。するとおばさまは目を細めながら「江東区には亀井堂があるでしょ」と言ったが分からなかったので申し訳ない気持ちになって「私は東京の人間じゃないんです」と言う必要もない言い訳をした。いまだに東京について何も知らないんですと心の中で付け加えた。皆川さんデザインの物を着用していると高確率で50-60代の女性にそれは手作りかと尋ねられる。手作業であると思われるのはある意味皆川さんが望むことかもしれない。(*あとでよくよく考えると「江東区には亀戸があるでしょ」だったと気づいて恥ずかしくなった。でも亀戸にも詳しくない。)

お湯を出たらビールが飲みたいなと考えていたが既に出た義父らがジュースを飲んで待っていてそういう感じじゃなかったので空気を読んで諦めた。サイがアイスを食べたいと騒いだので一つ買って車で食べた。それから水辺の方に行き、白鳥を観に行った。たくさんいるはずらしいが1羽しかいなかった。あとは鴨がたくさんいた(私は白鳥の子どもだと勘違いしていた)。車が岸部に着いた途端、鴨達がいっせいに水辺からトコトコ歩いて集まってきたのが面白かった。戻る途中で三人でラーメンを食べた。人気店らしく食べログのポスターが貼ってあった。こういうのを貼るところがこの土地っぽいなと思った。魚で取った出汁のスープは美味しかった。お湯に入って食事したら身体が暖まって睡魔が押し寄せてきたのでサイを寝かせるという名目で昼寝した。サイは実際寝ずにどこかへ行ってしまったけど誰も来ないのでこっそり一人で寝ることに成功した。ストーブで暖まった部屋で毛布にくるまって遠のく意識の中ぬくぬくしていたらKにいつまで寝てるんだ起きろ10分後に出発だと叩き起こされた。悲しかった。それからまた姪っ子達と合流し地元の民芸館に行った。行ったけど寒くて何を見たかあまり覚えていない。夕方家に戻り今度は肉と酒の宴会。焼かれる肉をアサヒスーパードライで流しながらひたすら食べ続けた。また早々に離脱して、というかこれ以上食べられませんと思い日本酒を飲みながらテレビを観ていた。NHKBS1でやっていたネパールの生き神クマリのドキュメンタリーが面白かった。義父は他のチャンネルを観たそうだったが気を遣ってくれた。3歳でこれから神として生きる女の子と初潮を迎え人間としての生活に戻る12歳の少女の様子が描かれていた。クマリについて個人的に興味が湧いたので本があれば読んでみたいと思った。それが終わったらドバイの砂漠にある戦争支援物資を提供する非営利団体の倉庫の様子を伝えるドキュメンタリーになった。そこで働く人は前は一般企業で働いていたらしく、「会社の利潤を追求するために働くことに疲れてしまったんです。それに比べて今の仕事はやりがいがあります。」と言っていた。あー、分かるなーと思った。利潤とかもういいよ。仕事の事を思い出して嫌になってきたので観るのを辞め、サイと寝た。


1月3日(水)
朝食を食べバタバタと荷物をまとめて東京に戻った。帰りは新幹線。昼から缶ビールを飲みながら雪景色を眺めるのは悪くなかった。サイは珍しく大人しくしていてくれたので本を読むことができた。家に帰って荷物を整理したり、年賀状を書いたり(今年は来たものに返すスタイル)した。年賀状に筆ペンでベタ塗りしているとKが「そんな使い方するな、どういうつもり」と激怒した。塗っていたのは一枚だけだったし意味が分からなかった。それからもサイが悪さをしたときに私がトイレに行っていたら「トイレなんか行くな」と理不尽なことでKは責め続けてきて、あーまた始まったとうんざりした。嫌な気持ちで入浴後、就寝。あまりにも絶望的な気持ちになっていたので友達に相談したら的確かつ前向きなことを言ってもらえて少し安心して眠れた。


1月4日(木)
サイは保育園初め。サイには悪いが私はもう一日冬休み。朝から年末に観たくて観れなかった映画「勝手にふるえてろ」を観て、デパートのセールで靴と靴下をそれぞれ2足ずつ買った後、別の映画館に行き「ギフテッド」を観た。映画館をハシゴしたのは初めてだったがどちらも面白い映画だった。感想をまた書きたい。急いで電車に乗りお迎えに行き帰宅して夕食。いただきものの良い豚肉があったので肉じゃがにした(本当はハヤシライスがよかったけどルーがなかった)。観た映画のことを考えながら入浴後、就寝。


1月5日(金)
仕事初め。サイと「生きてるパンをつくろう」をやけ気味に熱唱しながら保育園まで自転車を走らせた。あけましておめでとうございます今年もよろしくお願いします、がいつまで経ってもうまく言えない。年末年始に人のいなかったフロアは冷え切っていて末端冷え性には厳しかった。寒さのせいか単なるやる気のなさか完全に集中力を欠いてしまった。
お迎え、夕食(肉じゃがの残りに卵とチーズを入れたらダッカルビみたいになった)、入浴、就寝。


1月6日(土)
朝ごはん、洗濯のちサイを耳鼻科に連れて行く。年末に予防接種した場所だったので「ちゅうしゃしない?」と怯えていた。鼻を吸われて大声で泣いて身をよじっていた赤子時代が嘘のように大人しく座っていた。耳鼻科の後、駅前のパン屋でサイとそれぞれ好きなパンを食べる。小さなテーブルを挟んで二人で向い合せに座り、私がキャベツをこぼしているとサイが「こぼれてるよ」と指摘してくるなど付き合って5年になるカップルという感じだった。ついこないだまで小さくて何もできなかったのに今や大人みたいに椅子に座って食べたりパンをちぎって私に分け与えてくれるなんて何とも不思議だなぁと思った。
その後公園へ行った。以前Yちゃんと行った立派なすべり台がある公園。はしゃいで滑るサイを遊具に座って部外者的な目線でぼーっと眺めていたら「ままもきてよ」と催促されたため、サイの後に続いて何度も滑る。追いかけっこみたいにしたら喜んでいた。それから砂場で遊んだ。元々置いてある誰の物か分からないスコップや型がある。途中からサイより少し大きい男の子が来て、サイが手に持っていたスコップを何も言わず奪い取ったので「だめだよ」とその子を制止した。砂場や公園では知らない子ども同士が居合わせて独特の世界が生まれる。遊具や場所を巡って問題も起こる。大人はできる限りその世界に参加してはいけないと私は思っていて、問題がどうしても解決しないときやどう考えても一方が悪い反則行為があった時のみ介入する。試合の監督のような。大体の場合、各チームの監督(親)はチームの選手(我が子)が違反している時に笛を鳴らすのが暗黙の了解となっているが、どういう分けだかサイのスコップを奪った子の親が見当たらなかった。それで私は相手チーム(他人の子)を注意することになった。後で探してみると父親は砂場から離れた場所で子ども達を見もせずに呑気に柔軟運動をしていた。近くにいなくてもいいからちゃんと見てなさいよと私はその父親に少し苛立った。その後も観察しているとその父親は二人いる子どもを完全に放っておいて体操をしたり老人と話し込んだりしていた。だから構ってもらえない子どもが私のところに何度も来た。あー。

そういうことでやや疲れて、買い物をしてサイと夕方まで昼寝した。夕食はハヤシライス。夜Kは飲み会で遅くなる(そういう時はいつも明け方帰宅)と聞いていたのでサイが寝たら一人の時間を満喫しようと思っていたのに10時半頃酔って帰宅した。居間に携帯を置いたままだったので取りに行くと「なに!?」とイラついたように言われる。こっちの台詞だよ。新年で飲み過ぎたのかいつも以上に酔っている気がした。Kがずっと居間で倒れているせいで寝室から出られずやりたいこともできないで悶々としているうちに眠ってしまった。


1月7日(日)
朝食、洗濯。Kが思いつきで「アンパンマンミュージアムにいこうか」とサイに言い、サイはその気になってしまった。私はお正月疲れでAMに行く体力など到底ないから行きたくないと言うと二人で行くと言ってKはサイを連れて横浜まで行った。ゆっくり部屋の掃除でもするか、と思っていたら友達とタイミングが合い、パフェを食べに行くことになった。等々力という初めて行く場所だった。「などなどちから」だと思っていたら違った。電車の中で到着時刻を確認し合っていると友達と自分が全く同じ電車に乗っていることに気づき、お互い何号車に乗っているか聞き合ったりして嬉しくなった。一杯3000円もする紅白をイメージした洋梨のパフェは食べたことのないものだった。瑞々しい洋梨ゴルゴンゾーラジェラート洋梨のソルベ、カモミールジュレが融合してとてつもない化学反応を起こしていた。パフェというよりこれは思想だなと思った。思想を食べている。季節で変わるらしいのでまた来てみたいなと思った。その後二人で行く宛もなくただ話しながら街を歩きまわった。人は目的なく歩くことが出来る人とそうでない人の二種類に分けられると思うが、私は行き先も気にせず一緒に散歩してくれる人が本当に好きだ。自由が丘まで何駅か歩き続け途中気になったお店を覗いたり観察した。最後にのぞいた、おじさんが一人でやっているどこかの国の人が作ったフェルト製品が並ぶ怪しいお店でフェルトのバッグとネズミのキーホルダーを買った。近日閉店につき半額ということだったが定価が分からないのでそれも怪しい。とても楽しい一日だった。

帰宅するとサイは興奮状態でアンパンマンショーを再現していた。夕食は昨日の残りのハヤシライスと散歩途中で買ったコロッケ。入浴後、就寝。サイはAMで色々な着ぐるみが現れても頑なに距離を置いていたらしく、なぜか聞くと「きゅー(抱きつくの意)したくなかったの」と言っていた。成長して着ぐるみにむやみやたらと接触するのが照れ臭くなったのかもしれない。


1月8日(月)
明け方まで何をするわけでもないのに夜更かししたせいで朝なかなか起きられずにいたらKが起きろ起きろと煩かった。朝食、洗濯。朝から天気悪。
なので今更ながら大掃除的なことをする。掃除というよりただ要らないものを捨てまくっただけ。昼うどん。午後からサイと昼寝。私は途中で起きて買ったまま読めないでいたBRUTUS 1月号「危険な読書」を読む。町田康のインタビューを中心に興味深い頁ばかりだった。読みたい本にペンで印をつけたがほとんどが絶版だった。夕方サイ起床。サイがダイニング椅子を勝手に移動させたのでそのままサイの頭にバンダナを巻いてあげてお店屋さんごっこをした。椅子の向こうから私がすみません~と言いサイが応じる、みたいな。ほとんどエアでやったけど楽しかった。夕食はハヤシライスがまだあったのでそれをソースに変えてハンバーグにした。サイはよく食べてくれた。Kはスープの味が薄いと文句を言っていた。無視した。入浴後、就寝。

数日前からあることでコミュニケーションがうまく図れず、自己嫌悪になっている。昔から容姿に自信がないがそれはどうしようもないとして、発言や言動で人に不快感を与えたり迷惑かけたくないようにといつも願っている。のに、うまくいかない。結局一切人と関わることを辞めた方がいいのだろうか思い湯船で泣いた。ふとサイに「おおきくなったら何になりたい?」と聞いてみた。少し考えて「アンパンマン!」と返ってきた。「そっか~、アンパンマンみたいに優しくなれるといいねぇ」「うん」それから、絞り出すようにサイは私に「ママはもうおっきいけどなにになりたいの?」と聞いた。聞かれると思わなかった。私がもう大人だということもサイは分かっている。「ママもアンパンマンかなぁ」「えー、カレーパンマンにしなよ」「う、うん」
小さい頃から何になりたいか明確に分からないまま大人になってしまった。サイの言うとおり大きくなってしまってるけど今から何かになれるのだろうか、間に合うのだろうか。

『おおきくなったらなにになろう』

(サイが最近よく保育園でやっている手遊び歌)
大きくなったらなんになる 大きくなったらなんになる 1のゆびでなんになる チクッとちゅうしゃの おいしゃさん.
大きくなったらなんになる 大きくなったらなんになる 2のゆびでなんになる かみのけきります とこやさん.
大きくなったらなんになる 大きくなったらなんになる 3のゆびでなんになる クリームまぜるよ ケーキやさん.
大きくなったらなんになる 大きくなったらなんになる 4のゆびでなんになる みんなをまもるよ おまわりさん.
大きくなったらなんになる 大きくなったらなんになる 5のゆびでなんになる どすこいどすこい おすもうさん.

㈱ぺんぎんに転職希望

12月11日(月)
買って使っていなかった鶏挽肉があったので夕食は三色丼。お弁当みたいになったがサイはよく食べてくれた。

12月12日(火)
サイの3歳児検診。最近有休を使い過ぎたのでKに休んで行ってもらった。事前の問診票に「子育ての協力者に対する気持ち」を顔のイラストで選ぶ欄があって、泣いている顔を選んだから「奥様大丈夫ですか?」と聞かれるに違いないと思っていたのに問診で何も言われなかったらしい。以前行っていた小児科のいい加減なおじいさん先生が担当だったらしいし、まったく意味のない検診。
5回目の結婚記念日。Kはビーフシチューを作り、シャンパンを用意し、ケーキを大量に買ってきた。どういう頭の中になっているのだろう。私は複雑な心境のまま無言で食べた。サイはビーフシチューを全然食べず、苺のショートケーキをほぼ丸ごと一つ食べた。


12月13日(水)
サイは記憶力がいいので、昨日の残っているケーキを食べたがった。また苺ショートを丸ごと一つ食べた。少しも私にくれなかった。カロリー摂取しすぎではないだろうか。本人が言うところによると、サイは毎日保育園ではなく「ぺんぎんちゃんのおしごと」に行っているらしい。先週くらいからそれを言うようになった。何をしているか聞くと、主にジュースなどを製造販売している会社らしい。所在地は不明。今は年末だから繁忙期かと聞くと忙しいらしい。
義母にもらった小さいトラックと消防車を持って登園。自転車に乗りながら外見が玩具に似たトラックが走っているのを見かけると「サイくんのとおなじ」と教えてくれた。
子どものいる社員同士でイタリアンで1500円のランチ。昼食に1500円は高すぎるが美味しかったしたまには贅沢してもいいかなと思う。こうやって半年に一度くらい昼食会をして社内で話せない話をする。給与改定や新制度について話すが暗くなるばかり。辛いのは自分だけではなかった。
お迎え。いつもに増して冷える夜。今夜からふたご座流星群が見えるらしいが都会の空にはその気配すらなかった。サイは入口のウーパールーパーが泳いでいるのを観察した後、暗い園庭で他の子達と声をあげて走り回る。大人は寒くて縮こまっていた。個人的に好きなAくんのお母さんが珍しく向こうから話しかけてくれたと思ったら、Aくん一家は近々遠くに引っ越して転園すると知りショック。最近ラインをようやく(知り合って2年くらい経って)交換できて舞い上がっていたのに。美容師さんもそうだけど、好きな人はいつも自分の元からいなくなる。
夕食はビーフシチューを生クリームで薄めて、焼いた卵も載せてオムライス風にしたらサイはよく食べてくれた。サイは「みどりのケーキがまだのこっている」と冷蔵庫に残っているピスタチオのケーキを食べたがったが「あれはお酒が入っているからダメだよ」と無理矢理諦めさせた。不服そうだった。入浴後、就寝。サイと寝室に行こうとしたら「またそのまま朝まで寝るつもりか」とKに家事をやらないことを批判された。


12月14日(木)
朝。なかなか布団から出られない。サイは起きる気配がなかったので急いで台所へ行き珈琲を淹れて残っていたピスタチオのケーキを食べた。そしてサイを起こす。サイはみかんとパン。みかんの皮が破けたと騒いでいた。「保育園行くから急いで」と言うと「ちがうよ!ぺんぎんちゃんのおしごとだよ!」と言われる。よく分からないが聞くところによると、「ぺんぎんちゃんのおしごと」は通園途中の場所に勤務地を構え、謎のジュースを製造したり従業員であるペンギンに薬を飲ませたりしているらしい。サイは経営者。夜勤ありシフト制。毎日保育園に行ったふりをして抜け出して出社しているらしい。3歳にして大変だな君。

出発しようと自転車の電源を入れた瞬間、充電をし忘れていたことを思い出した。電池はゼロパーセントで全く動かない。それでもさすがにサイを抱いて歩いて行ける距離ではないので無理矢理一気に重くなったペダルを漕いでのろのろ運転。今や過酷なトレーニングマシンでしかない。いつもの倍以上時間がかかって、へとへとになった。電車を3本くらい乗り遅れ、会社を遅刻した。眩暈。
急ぎの仕事がなく一日だらだらとしてしまった。こういうのはよくない。もっと仕事が欲しい。
またビーフシチューの残りとほうれん草卵炒め。サイに「今日もぺんぎんちゃんのお仕事行ってきたの?」と聞くと「きょうはやすみ」と教えてくれた。夕食後サイに「お馬さんしようか?」(私が馬になってサイが乗って進むという遊び。これをするとサイはいつも喜ぶ。)と提案すると「いやだ!おーもりさんのでぃーぶいでぃーみる!」と拒否されたため、二人で「きゅるきゅる」初回盤特典のMVとライブ映像を観た。数年前の映像を観ると込み上げるものがある。数日前から右肩がうまく上がらなくなってきた。もしや四十肩か。入浴後、就寝。


12月15日(金)
目覚ましが鳴る前にKからの電話で起こされる。自転車の鍵を持って行ってしまったとのこと。スペアを探したが見つからず、自転車がないとどうしようもないので戻ってきてもらう。文句を言われたがそのまま保育園に連れて行ってもらう。「連絡帳がない」「○○がない」と何度もラインがくる。ないからと言って連絡されても困る。

夜。足立区六町の「海鮮居酒屋つっち~」というお店に友達と行く。大森靖子さんがラジオ収録の時に行っていたお寿司屋さんの大将さんが新規開店したお店。大森靖子さんの曲名がついた「みっくしゅじゅーちゅハイ」が予想以上に美味しかった。それを頼んだからか大森さんの話をしていたからか途中でファンだとバレてしまい赤エビをサービスしていただく。店主のつっち~さんが大森さんから贈られた大きなお花の鉢植えをテーブルに置いてくださったり色々気にかけてくださったため、ただ事でない感じになり、隣の男性客二人組に「え、なんなんですか?」と慣れ慣れしく話しかけられて友達が説明すると「そういうシンガーソングライター系が好きなんですか?」と半笑いで言われた。何だか苦手な人達だったので目を合わせず適当に頷いたりしていたら「あ、話しかけたらまずい系ですか?」と言われる。私が黙っているせいで友達が一人で戦うことになり悪いことをしたなと帰りながら考えていた。20代の頃はもっとどんな人とでも話せたのに、いつからか話したくない人にはシャットダウンしてしまうようになった。歳を取るってこういうことなのかもしれない。


12月16日(土)快晴
朝ごはん、洗濯のち出発。パン美人とサイと三人でお気に入りの屋上でランチした。パン美人はビールが好きなので一緒にビールを飲めて嬉しい。サイはパン美人が好きなのではしゃいでいた。帰宅して耳を触ると、先日買ったばかりでお気に入りのCrepe.さんのイヤリングをどこかに落としてきたことに気が付いた。パン美人と別れる直前に確かつけ直した。いつもと違うマフラーをしていたから引っかかって落ちたのかもしれない。とにかく自分が悪いので悲しかった。サイと再び電車に乗って行けるところまで戻ることにした。「おかあちゃん、耳につけるキラキラのやつ失くしちゃったから一緒に探してくれる?」と言うと「うん、サイくんさがすよ!」と急に大人みたいな口調になった。
結局イヤリングは見つからず、「みつからなかったね~」と言いながらとぼとぼ最寄駅から自宅に戻る途中サイは突然道端に落ちているイチョウを数枚かき集め、「キラキラのやつなくなったからこれあげるね」と私にくれた。泣きそうになった。それからスーパーに行き買い物をしてサイと二人で簡単な晩御飯を食べてお風呂に入って寝た。


12月17日(日)晴れ
朝ごはん、洗濯、掃除。昼頃、Kの会社の後輩夫婦が来た。使わなくなったベビーベッドをあげる予定をしていた。昼食を食べると聞いてなかったので慌ててピザを注文し適当なサラダを作る。サイは人見知りを発揮し、ほとんど口を利かなかった。私も何を話したらよいか分からず、妊婦さんの暖取りに努めた。人に会うと疲れる。夫婦が帰った後サイは暗くなるまで昼寝した。
昼にピザを食べたので、夜はかぼちゃの肉そぼろ餡かけ、出し巻卵、味噌汁というあっさりしたメニューにしたらKに物足りなそうにされた。サイは「あのひとおばさんっていってたね」と夫婦の旦那さんが奥さんに一度だけ茶化して「おばさん」と呼びかけていたのを覚えていたらしかった。本当によく聞いている。入浴後、就寝。

SNSの外側でしか生きられない真理を摘み取るように暮らしたい

12月4日(月)晴れ
朝。寝坊。気持ちよさそうに寝ているサイを慌てて起こしパンのみの朝ごはん。昨日買ったサンタとスノーマンのパン。写真を撮っていると「とらないでよー!」と叱られる。サイはクリームの詰まった美味しいところだけ食べて後は食べ残したので仕方なく解体された雪だるまをラップに包んで会社に持って行った。なんだか貧乏臭い。

昼。パン美人と食べながら洋服の悩みについて相談する。上下の合わせ方がよく分からないなどと訴えると的確なアドバイスをしてくれた。おしゃれな人の意見を聞くのはいい。インフルエンザのワクチンが今週入荷すると聞いていたので耳鼻科に電話するもまだ入荷していないとのこと。

夕方、お迎え。しいたけバター焼き、青のりとチーズの出し巻卵、冷凍餃子。手抜き。サイは卵焼きを勢いよくしいたけをほとんど食べなかった。

12月5日(火)
仕事でショックなことがあり、落ち込んで晩御飯をあんまり食べないでいたらサイがスプーンに載せて「はい、たべてね」と口元に差し出してくれた。優しい子。君のその優しさはきっと無駄にならないよ。しかし私の人生よ、いかに。会社における自分の無能さをありありと実感した。

12月6日(水)
午前中。保育園の「あそぼう会」。去年は本当に遊ぶだけだったが、今年は部屋で工作をした後、遊びの延長のような園児達と先生の寸劇をホールで鑑賞するという構成だった。工作はクリスマスのリースを作ろうというもので、真ん中の飾りとなるサンタは親が折り紙で作らねばならなかった。それが意外に難しく、ここでぐちゃぐちゃになってはいけないと本気で作った。作れずあわわとなっているお母さんがたくさんいた一方で、Aくん(いつもジーパンを履いていて何の職業か不明)のお父さんがいつも控えめな感じなのに本領発揮して見事なサンタを拵えていた。何かの職人か、デザイン関係の仕事なのかもしれない。作ったサンタにサイが顔を描いてリースにボンドで飾りを張り付けて完成。サイはボンドが手につくのを嫌がり私がほとんどやる羽目になった。寸劇はサイたちがバケツを持って登場し、森のお風呂に入りに行こうというものだった。みんなで背中を洗い合ったりバケツでお湯を汲むふりをするのだが、どういう分けかサイは途中から寸劇をボイコットし、保護者席に座って園児の様子を眺めていた。そういう捻くれたところ、私にちょっと似てるなぁと思った。後でボイコットした理由を聞くと、私とKがいたからそこへ行ったのだと説明していた。締めの歌も歌わず、先生に連れ去られるようにして退出した。ボイコットしたとはいえ、こういう何かを覚えてそれを演じることまでできるようになったのだなとしみじみした。みんな一張羅のような可愛い服を着ており、いつも通りの服で行かせたことをちょっとだけ後悔した。

インフルエンザの予防接種をした後、ベルクでお昼を食べて久しぶりに買い物をして午後から出社した。うっとりするくらい美しい模様のワンピースを買った。またワンピースを買ってしまった。好きだからしょうがない。

夕方。サイも予防接種。これで家族全員受け終わった。買ったお惣菜、ブロッコリーとソーセージのオムレツ、しいたけバターしょうゆ焼き、豚汁。予防接種をしたせいで腕が腫れて身体がだるかった。サイは何ともなさそうだった。去年のアンパンマンクリスマスSPを観る。バイキンマンが愛おしくなる傑作回。今年ももうすぐやるだろうけど、今年はドキンちゃんいないんだよなと寂しい気持ちになる。入浴(電機屋でもらったピンクのバブを入れたらサイ大喜び)後、泥のように朝まで眠った。


12月7日(木)
寒いとなかなか起きられない。ミニクロワッサンとヨーグルト。「みいつけた」がクリスマスの話でサイ大喜び。慌てて出発。

夕方、お迎え。水曜日作ったリースを嬉しそうに持って帰る。Aくんと一緒になったサイはテンション上がって廊下を走り回ったり保育園の入り口にあるツリー飾りを外して注意しても手におえない程で、私とAくんのお母さんは疲れてキツく叱る気力もなくお互い顔を見合わせた。Aくんのお母さんは他の誰とも群れないで、いい意味で母親っぽくなくて大らかで、私が好きなブランドをさりげなく身に付けていたりして個人的に仲良くなりたい人なのだけど、だからこそ距離を縮めることがなかなかできない。ライン交換しましょうって言えない。昔から好きな人ほど遠くから見たり距離を取ってしまう。水曜日、あるお母さんとクラス忘年会をやるやらないの話になり、面倒なのではぐらかしていたらなぜか苦手なお母さん達のメンバーに勝手に入れられていて嗚呼となる。

コンビニおでん、豚汁の残り、ブロッコリー卵炒め、トマト。サイはたこ焼きをして以降、ごはんに青のりをかけるのにはまっている。「たこやききのかけ(ふりかけ)~」と言う。どうやら「たこ焼き」の名前を「たこ焼き器」だと勘違いしているらしい。可愛いので特に訂正しない。
入浴。サイは使い終わったトリートメントの容器で遊ぶのが好きだが、今日はそれにお湯を入れて蓋をして私に差し出し、「はい、くりーむをおかおにぬってくださいね。よくなりますよ。ぬったらねんねして、あさおきて、パンたべておしごといってくださいね」とお医者さんになりきって言われた。どうってことない言葉なのに泣ける。ありがとうサイ。入浴後、就寝。


12月8日(金)曇り
明け方起きてまた寝たせいでやや寝坊。ミニクロワッサンとヨーグルト。サイはチョコ味を気に入っている。バタバタと出発。サイは私の手袋をつけたがる。ぶかぶかのをはめて満足そうにしている。

夕食は親子丼。玉ねぎを最初からよく煮込むようにしたら美味しくできた。サイはわたしの作ったごはんの中で親子丼と出し巻卵がダントツに好きだ。他のごはんはそうでもないのに、一瞬で消えてなくなりおかわりを要求する。分かり易い。卵と甘辛い出汁が好きなのかもしれない。夕食後、入浴、就寝。


12月9日(土)快晴 気持ちのよい天気
朝、洗濯掃除。昼前に保育園で0歳からずっと一緒にいるFちゃんと妹の赤ちゃんとお母さんが遊びに来た。Fちゃんに会ったサイのテンションは異様なほど高かった。みんなでパン屋さんまで歩いて行きサンドイッチなど買い込み、天気がよかったので公園でシートを敷いてピクニックをした。とはいえ、子ども達は落ち着いて座っていられないのでほとんど食べずンいすぐどっかに行ってしまう。見えないところへ行くのはさすがに不安だが、Fちゃんのお母さんは赤ちゃんを抱いてなくてはいけないので私が食べている途中で追いかけた。子どもと一緒のピクニックとはそういうものである。サイとFちゃんは手をつなぎ公園内を散歩する。サイが食べられないと分かっていて「この砂たべようよ~」とふざけて言った時のFちゃんの「こいつあほやなぁ」という飽きれた顔が忘れられない。サイは将来大人になってもそんな感じで女子にあしらわれる気がする。

天気が良いとはいえ身体が冷えてきたので家に来てもらった。サイはFちゃんや赤ちゃんそっちのけでアンパンマンを観ていた。FちゃんはサイのアンパンマンおしゃべりことばずかんDX(義母がくれた)をに興味を示し集中して大人しく遊んでいた。私は赤ちゃんと遊んだりFちゃんのお母さんと話していた。サイは赤ちゃんを攻撃こそしないものの、なぜか避けるように無視していた。どうしたらよいのか戸惑っているような感じだった。きょうだいもいないし、普段は同年齢の子と過ごしているから未知の存在なのかもしれない。

子ども達が部屋で落ち着いていられなくなり、再び公園へ行き二人は走り回る。夕方日が沈む頃別れた。サイと二人だけの夕食なのでたくさん作る必要もなく冷蔵庫の残り物の野菜で煮込みうどん。見栄えのするものでないが美味しかった。入浴後、サイ就寝。Kが出張でいなかったため、私は久々の一人時間を満喫する予定が写真を取り込んだり新しく買ったパソコンの設定をしていたら朝が来たので少しだけ眠った。お歳暮でもらった良いビールを朝までだらだら飲み続けてしまった。時間があればいいとうものではないらしい。


12月10日(日)晴れ
朝。K帰宅。交代で美容院へ。東京に来てから、かれこれ10年近く切ってもらっていた美容師さんがもうすぐ辞めてしまうとのこと。新しい仕事を起業するらしく髪を切ることもなくなるらしい。「切るの辞めるんですか?」と何回も聞いてしまった。本人の性格や話していて楽かというよりも技術的に優れていて自分の頭に合っていたので、この人じゃないと困る。いなくなったらどうしようと不安な気持ちになった。東京に来る時も地元で切ってもらっていた美容師さんと別れねばならず、相当不安だったけれど運よくいい美容師さんに出会えて死なない限りずっと切ってもらおうと思っていたのでうーん、困った。

不安な気持ちのまま美容室を出て、急遽会えることになった友達との待ち合わせ場所に向かう。急に誘ったのに都合をつけてくれた。申し訳ないけど嬉しかった。外国みたいなお店でインドカレーを食べた後、公園でコーヒーを飲んで日が沈む前に別れた。色々なことを話した。二人きりで会ったのは初めてだったが物事に対する考え方が似ている気がして、合わない人と話していて感じる「あれ?ん?」という小さなささくれのような感覚が全くなかった。自分と会っている傍から現在進行形でその事実をSNSに上げる人や呼吸するように何でもかんでもツイートする人の感覚が分からない、という話をした。公園から見た景色や乾いた冬の空気、友達が笑った時の可愛い顔が頭の中にずっと残っている。

デパ地下で唐揚げ300gを買って帰宅。サイは遅い昼寝から起きたところだった。土曜日綺麗になったはずの家は荒れ果てていた。夕食後、入浴、就寝。

宴のあと

11月28日(火)
疲れの残る身体で出社。休み明けでメールが溜まっていた。
夜。別府に行ったばかりだしチケットを取ってなかったが、どうしても大森さんに会いたくなり、譲ってもらったチケットで続・実験室へ行った。番号がよくて前の座席に座れたのもあって、今までで一番良い実験室だった気がした。梅チャーハンというのを初めて頼んでみたら美味しかった。


11月29日(水)
記録忘れ。実験室の翌日は大抵腑抜けている。


11月30日(木)
記録忘れ。食材がないのでスーパーに寄る。


12月1日(金)
記録忘れ。もう12月なんだなと思った。


12月2日(土)
朝、洗濯、掃除。簡単なお弁当を作りサイと公園で食べる。サイは喜んでいた。空気が冷たくて紅葉がきれいだった。公園に併設されている体育館でフットサルに嵩じる若者達をサイは開いた扉から眺めていた。松ぼっくりを拾って帰る。
帰宅して昼寝。録り貯めたドラマでも観ようかと思ったらわりとすぐ起きた。起きてサイが絵本で見て覚えていたのか「クッキーをつくりたい!」と騒いだため、仕方なく家にあった材料でクッキー作りをした。粘土が好きなサイは大喜びだったが型から生地がうまく抜けないとイライラしていた。そのうちに「これはかぶとむし~、これはおだんご~」などとただ生地をまるめて天板に載せていた。焼き上がって冷めたクッキーをタッパーに入れるとサイは嬉しそうに持ち歩いていた。

12月3日(日)晴れ
電気屋さんに行きミラーレス一眼とパソコンを購入。電気屋さんの騒音と人の多さと空気が悪いのが苦手。サイもぐずり出し、玩具コーナーに連れて行く。ピューロランドで見たのと同じシナモンロールの車のトミカがあり、買わされる。Kとサイが先に帰宅し、洋服でも買おうと一人で街を彷徨うが欲しい感じのものが見つからずただ歩き疲れて帰宅。

幸せかどうかなんて聞くな路上で

11月20日(月)
記録忘れ

11月21日(火)
毎年恒例全クラス合同でやるお店屋さんごっこをしたらしく、迎えに行くとどの子も買った品物を嬉しそうに持っていた。ハンバーガー(完成度が高かったので喧嘩にならないよう先生が全員分作ったと思われる)、上のクラスの子が作った謎の物体(サイは電車だと言っていた)、先端に折り紙のハートがついたステッキを袋から取り出して見せてくれた。ステッキを私の頭めがけてふりつつ「かわいくなぁ~れ!」と言った。可愛くなるといいけど、ねぇ。どんどん振ってくれ。

11月22日(水)
朝ごはん。ミニプッチンプリン、洋梨、パン。昨日お店屋さんごっこで買ったハートのステッキを持って行く。
夕方、お迎え。帰宅しながら雨が降り始める。顔が冷たい。きのことソーセージの卵炒め、昨日のスープの残り。手抜きご飯。食後、サイは折り紙を鋏で切り刻む。小さい紙の破片が部屋中に散らばる。寝る前に片付けるように言ったら意外にも紙片を集めてくれた。よしよし。

Kは飲みに出かけて深夜3時半(うるさいから目が覚めた)に帰宅。何度注意しても深夜に帰宅してガタガタするのと寝ている人を無視して煌々と明かりをつけるのを辞めない。ストレスはこうやって増える。

11月23日(木)
朝ごはん。プリン最後のひとつを食べる。「ままのぶんがない~」と寂しそうにする。プリンが崩れると泣きそうになる。Kが一日休みとのことでサイを託して土曜日からの別府遠征に備えサイの洋服や友人へのお土産など買いに行く。ユニクロでスウェットを買おうとしたらレジに大行列ができていてうんざりして辞める。サイは相変わらず微熱だが元気。帰宅すると晴れて来たのでサイはKと公園に出かけたがサイが水道の蛇口をひねったらしく十分かそこらでずぶ濡れになって帰って来る。どうして体調悪くなりそうな時に水を触らせるのか不注意さが理解できない。イライラ。
夜、カタログギフトで届いたたこ焼き器でたこ焼き。サイは最初に少し食べただけであまり食べなかった。Kは浮かれていたが実家で飽きる程食べたので何も珍しさを感じない上、Kが生地をひっくり返すのが下手すぎて結局私ばかり作り続けて疲れた。サイが寝たら土曜日の用意をしておこうと思ったがそのまま朝まで寝てしまった。


11月24日(金)
サイを寝かしつけた後、気合いで這い上がって起き、だらだらと明日からの準備をした。途中、大森さんのブログを読んで書いてある意図を読み取ろうとしたが全部理解できず、そんな自分が嫌になって友達にLINEした。友達は優しくて私の言葉にならない気持ちを汲み取ってくれて泣きそうになった。何時間準備に時間かかってるんだよという感じで深夜に準備を終えて就寝。忘れ物がないか心配だった。


11月25日(土)
4時半頃起床。バタバタと着替えたり忘れ物の確認をして出発ぎりぎりにサイを起こす。サイは眠たそうではあるが機嫌がよさそうでよかった。まだ外が暗かったので「よるなの~?」と不思議がっていた。電車を乗り継いで成田空港着。使ったことのない格安エアーにしたら今までこんなサービス受けたことがないというぐらい対応が悪かった上に、駅からチェックインカウンターが死にそうに遠かった。ベビーカーを持って来たのはよかったけど預けてから出発ゲートまでかなりの距離を歩かないといけなかったのでまた死にそうだった。余裕を持って家を出たはずなのにオムツを替えたりしてギリギリ乗り込み座席に着いたらほとんど放心状態だった。飛行中サイは最初寝ていたが途中から起きたためお菓子などでごまかしつつ何とか大分空港到着。

空港で友人にピックアップしてもらった。今回の旅は大森靖子さんのツアーと約3年ぶりに友人に会うという二大イベントが待っている。友人の息子さんぶんくんは前回会った時はまだ赤ちゃんらしく小さかったのにすっかり成長していて驚いた。当たり前だけど。全然人見知りしない子らしく、車に乗り込んだ私とサイに親しげに話しかけてきた。なのでサイも距離を近づけようとしている感じだった。途中で友人おすすめのうどん屋さんに寄って昼食。カウンターしかないお店らしく、中でごうごうと煮立った鍋で麺が茹でられ、巨大な天ぷらが揚げられているのが見えた。サイと隣同士に並んで、うどんと友人おすすめのごぼう天を発注。運よくほとんど待たずに座れたが、人気店らしく次から次へと人が入店して待っていた。九州のうどんは初めて食べたけれど麺が讃岐うどんより柔らかく、食べやすい。出汁はほんのり甘く魚の味がしっかりして美味しかった。ごぼう天はぱりぱり香ばしくて大きかったがすぐになくなった。サイもうどんが柔らかいからかいつもよりがっついていて二人で勢いよく食べた。後ろに並んでいる人がいたので食べたら早々に退散。また友人の車に乗り込み別府市内に向かった。

別府に着くとチェックインにはまだ時間があったので友永パンで犬のパン「ワンちゃん」やあんぱんを購入したり、いい感じの雑貨屋に連れて行ってもらったり、図書館で時間をつぶした。お店を見る時は友人が子ども達を見てくれたのでゆっくり見ることができた。感謝。サイは歳の近いぶんくんと一緒になると悪がきコンビという感じでテンションが上がり疲れも見せずはしゃいだり悪さをしていた。それから夕食は外食する気力がなくなるだろうということで近くのデパ地下で惣菜などを買い込んだ。ここでも二人はというかサイは売り物の弁当をひっくり返したり走り回ったり散々だった。私と友人は予想以上の悪がき結束パワーに圧倒され疲れ果ててそれぞれ死んだ目で呆けていた。

チェックイン時間が近くなり、今回の会場兼宿であるホテルニューツルタに向かう。フロントでサイとぶんくんが騒いでいたので支配人が気を利かして他の人より早めに部屋に入れてくれた。感謝。部屋でも暴れまわる二人を私達は茫然と眺めていた。夜に備えてサイを昼寝させる予定だったが全然寝てくれない。そうしているうちにライブの時間が迫ってきたので、買った惣菜を慌ただしく食べてライブ会場へ向かった。ファンの方にいただいたTシャツを着てサイのテンションはピークだった。(眠くなったら布団替わりになっていいかなと思ったらハロウィンのお化けみたいになってしまった)

ライブはツルタの8階「鶴の間」という大広間にて行われた。入ると畳が敷いてあり、マイクスタンドを囲むように円形状に人が座っていた。サイが騒いだらすぐに出られるよう出入り口付近に座った。始まるまでサイはぶんくんと走り回ったりはしゃいだりしていたたため(ぶつけて鼻血まで出した)、「ミッドナイト清純異性交遊」のオケがかかって、大森さんが歌いながら入場すると力いっぱいペンライトを振ったはいいが、一曲終わったところでぱたんと眠ってしまった。それから最後まで起きなかった。ライブは最高だった。ずっと聴きたかった曲や好きな曲がたくさん聴けたし、サイが寝ていたことで集中して聴くことができた。ライブ後、寝起きで機嫌の悪いサイを連れて部屋に戻る。少し早めに抜けた友人とぶんくんは既に寝ており、サイもすぐにまた眠った。私はライブの余韻で眠れず、かといってどこかに飲みに行くこともできないのでシャワーを浴びた(ドライヤーが部屋についておらず濡れた髪のまま大浴場に駆け込んだ)後、夕方買っておいた缶ビールを飲みながら色々なことを考えていた。そうしているうちに急激にお腹が空いたので余っていたワンちゃんパンを食べた。冷蔵庫の唸る音だけがして静かだった。


11月26日(日)
夜中何度か目が覚めた後、明け方眠り、次に起きた時には朝だった。友人とぶんくんの姿が見当たらなかったので、自分が別府に泊まりに来ていることが一瞬飛んでしまった。あ、そうかここはツルタの部屋だという具合に意識が戻ってぼんやりしていたら二人が帰ってきた。朝食を済ませてチェックアウトし、ツルタの周辺の商店街を散歩した。日曜日ということもあり、ほとんど閉まっていたがそれでもシャッターの絵や店の看板を見るだけで面白かった。いくつかの店が開いていて、店の中を見ている間は昨日と同じように友人が子ども達を見てくれた。それから車に乗って途中お昼を食べつつ友人の家に行き、ぶんくんの弟の赤ちゃんと戯れたりケーキをいただいたりしてゆっくり過ごした。静かで広い家だったので外国にいるような感覚になった。サイはぶんくんのおもちゃで遊んで一向に眠くなる気配がなかった。
夕方、宿泊するホテルまで送ってもらった。部屋で少し休んだ後、特に行くところもないのでサイをベビーカーに乗せて近くのデパートに行った。歩いている途中で綺麗な外国人のお姉さん二人組が近寄ってきて、「かわいいぼうやですね、何歳ですか」「3歳です」「おねえさんおきれいですね!」(この時最大限に疲れていて目は死んでおり肌は土気色だった)と言われて愛想笑いしていたら、突然「幸せですか?あなたにとって幸せな瞬間はいつですか?」と聞かれ、答えに詰まっていたらヤバそうな宗教の勧誘ということに気づき、何かの紙を渡されそうになったところで逃げた。よほど人生に疲れ悲壮感漂う顔をしていたのかもしれない。「何人家族ですか?」と聞かれてなぜか「二人です」と嘘をついた。自分でも何で嘘をついたかよく分からない。
デパートの地下で小さなお土産とお寿司やお惣菜を買い、またホテルに戻った。サイはまだ寝ていたので部屋についていたマッサージチェアに座りながらビールを飲んだ。一缶飲み終えたところでサイが起きたので一緒に買ったものを食べて、シャワーを浴びて寝た。サイが触りすぎて壊れたベッドサイドの照明を気にしてぐずって、なかなか眠ってくれなかった。1時間ぐらいぐずってサイが寝た後、ようやく今回の旅が終わったような感じがした。私は眠れず、またビールを飲みながらワンちゃんパンを食べた(食べ過ぎ)。


11月27日(月)
寝過ごして空港行きのバスに乗り遅れたら怖いなと思っていたら目覚ましが鳴る前に目が覚めた。サイも起きて、二人で朝食会場として指定されたホテル1階の居酒屋でバイキング形式の朝ごはんを食べ(とり天もあって豪華だった)、チェックアウトして予定通りのバスに乗ることができた。バスは海沿いを走っていて、景色がとても美しかった。地元と少し似ているなと思った。とにかく海が見えると安心する。東京にいると海が見えない。サイはバスが着くまでよく眠っていた。
空港でベビーカーを預けた後、お土産など見たがベビーカーなしで持つ荷物が重すぎて、またサイが手を繋ぎたがったので片手は開けなければならず地獄だった。サイは別府限定と書かれたカボスの絵がついたマイメロのタオルを欲しがって、げ、要らないと思ったけど騒がれてそれを抑える労力が残ってなかったので何も考えずレジに向かった。お昼に食べるおにぎりを買い(友人が美味しいと言っていた「おきのの鶏飯」をたまたま買えた)、東京行の飛行機に乗り込んだ。格安エアーにしたのでゲートをくぐってから乗るところまで随分距離があり、また死んだ。飛行機では行きと同じように食べ物でごまかしつつ間を持たせようとしたがなくなると勝手にシートベルトを外して座席の下に潜ったり、ぐずったので仕方なく抱っこしていると客室乗務員に怒られたりして散々だった。

くたくたで空港に着き、電車を乗り継いでようやく帰宅。暗くなるまでサイと爆睡した後、Eテレを二人とも無言でぼーっと見ていたらKから電話がかかってきて、「晩御飯買って来て」というと「遊んで来たんだから少しくらい作ったら」と言われて気が重くなった。それでも身体が動かず、冷蔵庫にあった野菜で適当な味噌汁を作った。K帰宅後、夕食、お風呂、就寝。泥のように眠った。

ドキンちゃんがいない世界

11月13日(月)晴れ 寒い
朝。パンとみかん。サイは得意気に冷蔵庫からみかんを2個取り出し、自分と私のお皿を用意してそれぞれに一個ずつ乗せた。私はみかんが余り好きでない。「おかあさんいらないよ」と言うと「えーどうして?」と聞く。せっかく用意してくれたのに嫌いとはっきり言うのが憚られて「うーん、今はいいよ」と言った。そうすると「ここにいれとくからおしごとでたべてね」と引き出しからタッパーを取り出しそこにみかんを一個入れて蓋をした。なんていい子なんだろう。サイは自分で器用にみかんの皮を剥き勢いよく食べた。みかんが好きというのはどうやら嘘でないらしい。月曜は荷物が多い。シーツをつけてぎりぎりの電車に乗る。

夕方。お迎え。保育園の駐輪場でYちゃん親子に会う。お疲れ様ですと言い、サイを迎えに行き十数分後出るとYちゃん親子はまだそこにいた。すると「誕生日おめでとう」とYちゃんのお母さんはサイにプレゼントを渡した。私達が来るのを寒い中ずっと待っていてくれたらしい。Yちゃんのお母さんは二人目を妊娠中なのでとても悪いことをしたと思った。サイはもじもじしていつまでも黙って礼を言わず受け取らないので結局私が受け取った。誕生日にプレゼントをくれるのは保育園でYちゃんのお母さんだけだ。気が利くし、声を上げて笑ったりせず口数少ない人だが端々に優しさがにじみ出ている人だといつも思う。そして可愛い。私もこんな風にならねばといつも思う。

帰宅するなりサイはプレゼントを開けていた。色んな電車の靴下がたくさん入っていた。こういう実用的な贈り物が一番嬉しい。それに比べて義母の巨大な電動バイクは早くもサイに飽きられ放置され、狭い居間でその存在感を遺憾なく発揮している。夕食はキャベツと挽肉の味噌炒め、野菜とハムのキッシュ風オムレツ、トマト、味噌汁、ごはん。サイはキャベツが嫌いなので味噌炒めを食べなかった。入浴、歯磨き、就寝。最近歯磨きに手間取る。


11月14日(火)曇り時々雨
朝。パンとみかん。昨日もらった靴下を早速履いた。メロンパンナちゃんを抱いて登園。

夕方、お迎え。入口にある貸出文庫で「ぐるんぱのようちえん」を借りて帰る。雨が少し降っていた。コンビニに寄る。帰宅すると週末に参加する大森靖子さんの親子イベントの招待状が届いていた。サイに何?と聞かれたので「大森さんがサイくん遊びに来てねって言ってるお手紙だよ」と言うと紙に向かって「おーもりさん、ななちゃん、サイくんあそびにいくからまっててね」と一生懸命話しかけていた。

夕食。ブロッコリーと挽肉の卵とじ、コンビニのおでん(ちくわぶの奪い合い、がんもの譲り合い)、トマト、ごはん。食べながら二人でピューロランドのパレードの曲を歌う。夕食後、衛星放送をつけると蒼井優の主演映画「百万円と苦虫女」がやっていたのでサイと少し観る。ずっと観たくて観ていない映画の一つ。その後お風呂場へ行くと、サイは熱いから嫌だと言って湯に浸かるのを拒否した。蒼井優が田舎の家庭で緑の入浴剤入りのお湯に浸かる場面を覚えていたらしく、「おねえちゃんみたいなあおいおふろにはいりたい」と言い出した。探すと緑色はなかったが乳白色の入浴剤があったので入れたらしゅわしゅわ溶けていく様子を見て喜んだ。それで湯船に入ってくれた。ほっ。自分の身体が入浴剤で見えなくなるのが面白いらしかった。お互いに手足はどこにあるでしょうクイズをしたりジョーズみたいに突然湯から手を出したらゲラゲラ笑ってくれた。映画の昔ながらの円形風呂に憧れたらしく、「おねえちゃんみたいなまるいおふろがいい」と言われたがそれは無理だ。風呂から上がると、サイは私の膝の傷(先週転んだ時の傷が意外に深かったらしくなかなか治らない)に新しい絆創膏を貼ってくれた。数日前から私が風呂上りに貼り替えているのを見て使命感に駆られて「サイくんやるからね!」と貼ってくれる。髪を乾かして歯磨きをして就寝。寝る時に毛布で体全体を覆いたがり少しでも手足がはみ出ると「でちゃった~」と泣く。サイは1歳頃から何かと「おこだわり」が多く、それがうまくいかなかったりずれたりすることが耐えられない性格である。


11月15日(水)曇り
朝。パンとみかん。私が準備している間、サイは昨日借りた「ぐるんぱ」を担任の先生になりきって誰もいない空虚に向けて一生懸命読み聞かせしていた。読み聞かせと言っても字が読めないので絵を見て適当に台詞を言っている。午前休のKに保育園送りを頼む。家を出る時、「じゃあおかあさんお仕事行ってくるからね」と言うと前まで泣き叫んでいたのが「うん、おしごといってきてね」と見送ってくれた。成長を感じる。電車の中に綺麗な人がいて、スマホをいじる指の爪と巻いた髪が綺麗でよく手入れされていて、自分もちゃんとしなきゃなと感じた。この人は合コンに行ったらモテるだろうなと勝手に想像した。最近老化が著しいので若い女の子がいると食い入るように見てしまう。

夕方、お迎え。スーパーのお惣菜、冷凍餃子焼くだけ、野菜オムレツ、ごはんという手抜きメニュー。入浴後、就寝。今日も白い入浴剤を入れた。青いのがいいと今日も言われた。


11月16日(木)快晴
朝。サイは起きた瞬間私を見て「おかあさんこわい~こわい~」と怯えている。どうやら私が怖い姿になる夢を見たらしい。余程怖い夢だったのか、「お母さん怖くないよ大丈夫だよ」と何度言っても怯えていた。「おかあさんからおにがでてきた」と言っていた。そういう夢を見るということは多少なりとも私に対して恐怖を感じているということか。そう思うと悲しく申し訳なくなった。寝る前に早く寝ないと「のりまきおじさん」(私が空想で作った人物で、素行が悪い子どもがいると手に持った海苔と酢飯で海苔巻にして食べてしまう。40代後半、長髪で沼のような目をしている、夜行性)が来るよ、と脅してしまったからか。「おとうさんがいい~」とまで言い出した。確かにKは叱らないけど私は叱る。でも叱る時はごはんを床に投げ捨てたとか誰かを傷付けたとかそういう時だけで普段は優しくしているつもり。何かができなくて叱ったりはしない。誰に嫌われても平気だが、サイに嫌われるのを私はずっと恐れている。とはいえ、いつかそういう時期が来るだろうからせめて今はお互い憎しみとか恐怖とか負の感情を持ちたくない。パン、みかん、ヨーグルト、グミ(サイが配ってくれた、そういえば昨晩から明日食べようねと言われていた)。

出勤するなり、パン美人が席に来てカメのパンをくれた。とても可愛くて朝から嬉しくなった。美人で性格良く気前も良いとは完璧でないか。

夕方。Kにお迎えを頼む。しんどくてレトルトカレーブロッコリーとマッシュルームのガーリック炒め。サイの分は牛乳で薄めたがけっこう辛くて大丈夫かなと思ったが普通に食べていた。Kが緑の入浴剤を買って来たのでそれを入れたら「おねえちゃん(蒼井優)といっしょ」「めろんみたい~」と喜んだ。私は入浴剤独特の匂いが苦手。サイも「なんのにおい?」と気にしていた。入浴後、就寝。今日は歯磨きをあまり嫌がらなかった。寝る時にキティちゃんのぬいぐるみが見つからないと不安がった。眠くて居間まで探しに行くのが面倒だったので「どこかにお出かけしたかな、明日探してみよう」と言うとやや不服そうだったが納得した。こういうのがあまり通用しなくなってきた。


11月17日(金)晴れ
朝。起きないでいるとサイが足で顔面を蹴ってきて本気で痛かった。クロワッサン、みかん、ヨーグルト。キツネのマドレーヌをサイと半分ずつ分けようとすると「サイくんやるから!」と包丁を使いたがる。包丁は危ないので食事用ナイフを渡すと器用に三分割した。そのうちの二切れを自分の皿に、一番小さい一切れを私の皿に入れた。パンを全部独り占めしようとしたので「お母さんも食べたいよ」と言うと「サイくんがぜんぶたべるの!」と不機嫌になった。こういう独占欲、兄弟がいれば喧嘩したりして自然に分け与えるのだろうけど一人の場合どうしたらよいのだろう。キティちゃんが見つかったので一緒に登園。

出社してパン美人と話してカメパンをかばんに入れたままだったことに気付いた。
退社後お迎え、帰宅、夕食。鶴ひろみさんの訃報。ドキンちゃんの声好きだったな。まだ50代だって。信じられない。


11月18日(土)曇り時々雨
朝。今にも雨が降り出しそうな空。朝食後、アンパンマンを観る。ドキンちゃん…あぁ。雨が降らないうちに買い物をしておこうとサイとスーパーまで歩く。わりと距離があるのでいつも自転車だが思い切って歩いてみる。サイは抱っこを求めてくることもなくちゃんと歩いてくれた。パン屋さんでお昼を食べる。サイはお決まりのウィンナーパンを満足そうに食べていた。スーパーへ行き買い物。また歩いて帰る。途中で公園に寄って遊んでいると雨が降り始めたので帰宅。
帰宅後、昼寝。本格的に雨が降り始める。お菓子を食べながら録画したテレビ番組を観ようとしたらサイはすぐに昼寝から起きる。おやつを食べた後、時間を持て余していたので絵の具を出して絵を描いた。サイは塗る作業よりも絵の具を絞り出す作業の方が好きらしかった。途中で飽きてピューロランドのショーの動画を観る。ピューロランドのショーは宝塚監修なのでどことなく宝塚風になっている。それがサンリオのキャラクターと合わさってシュールな感じで可愛い。
肉じゃが、卵焼き、トマト、ごはん。夕食後、入浴、就寝。Kは不在。


11月19日(日)晴れ
大森靖子さん出張実験室in幼稚園。詳細は別記。サイは朝起きるなり「おーもりさんとこいく!」と張り切っていた。とてもいい経験をさせてもらった。
影響を受けたのか、寝る前に電源の入っていないインカム(いつか海外の友人と話すために買って引き出しの奥に放置されていたのを引っ張り出してきた)を付けて大森さんの歌を熱唱していた。帰り際、いつもより遅い時間に昼寝していたが夜もぐっすり寝ていたのでたくさん遊んで疲れたようだった。さて来週末は初の二人旅。