カニ日記

息子のことを中心とした

上手くないけど手品が好き

7月31日(月)夏を恨むような暑さ
朝。寝坊したかと思ったらちょうどよい時間だった。サイはアンパンマンのスティックパン(通称:おいしいぱんこ)。とりわけ美味しいものでないのにスーパーに行く度に買わされる。恐るべしアンパンマンの力。やたら高い「めばえ」だって、アンパンマンをメイン付録にしときゃ売れるだろって企画されてそう。実際買ってしまうのだけど。「おいしいぱんこ」はフ○パンで、何となく体に悪そうだから気休めに野菜味を買っている。

そういえばフ○パンのパンって昔、パッケージの裏におっさんみたいな妖精のイラストと横に電話番号が書かれていて、電話したら民話が聞けるヨって妙に明るい感じで書いてあったの今も続いているのだろうか。謎の「民話」がずっと気になっていたけど有料(確かけっこう高い) だったから親には絶対に電話するなと言われた。電話したら即課金っていうのが何か怖くてでも電話してみたくてたまらなかった。小学生の時、誰かが拾って持ってたピンクダイヤル(死語?)が書かれた紙みたいなぞくぞく感。大人になったことだし、もしまだあったら勇気を出して「民話」を聞いてみたい。

夕方お迎え。最後組が集められた教室に迎えに行くといつもすっ飛んで来るのに今日は窓越しに目が合っても素っ気なく「あ、来やがったな。しゃーない、帰るか」という態度でゆっくりとこちらに向かって来る。珍しい。着替えストックの確認をしようとサイの教室に入ろうとしたら閉まっていた。サイが壁に飾ってある作品観たいと言うので抱き上げて二人でにやにや窓から覗くと困ったような顔をした園長先生と若い先生が数人いて、真ん中に女の人が倒れていた。先生と目が合って気まずかった。見てはいけないものを見てしまった感じ。廊下にいた先生に聞くと保護者のお母さんが倒れたらしい。園長先生が忙しそうに電話をかけていた。無事だといいけど。サイのためにも自分が倒れないようにしなきゃなと強く思った。

サイがプリンを買いたいと騒いだためコンビニに寄る。プリンを欲しがっていたのにアンパンマンチョコレートを買おうとする。ごはん前に食べさせたくないので溶けちゃうよなど適当な理由をつけて辞めさせると10円カルパスを選んだ。帰宅したらKがいた。サイとKがシャワーを浴びている間に台所で立ったままファミチキとビール。最近ほぼ毎日食べているから店員に顔を覚えられていそう。冷蔵庫にあった材料がピザの具のようだったのでそれらを炒めて適当に味付けして卵でとじてごはんに乗せた。けっこう美味しくできたがピーマンが入っていたためサイはあまり進んでいなかった。

シャワーの後サイは自ら「お兄さんパンツ」(トレパン)を履きたいと言ったので履かせていた。自分から履きたいと言ってくれたのが嬉しかった。すると夕食後にうんちをした。別になんてことない事なのにその後をKに頼んだのが間違いだった。普段の朝いないKはほとんどサイのオムツを替えることがない。だからたまにはやってほしいなと思い頼んだが私が呼んだ時点でKの機嫌は「なんで俺が」と最悪で、替えている途中でサイがまた排泄し出したらしく「たすけて!」と大声で叫んだ。私は全然平気なので、「ほい」と出たのを紙でつかんでトイレに流したがKは手についたのを気持ち悪がったりしてイライラしていた。「なんでするって分かってたのにパンツなんか履かせるの?」だの「パンツは捨てよう」だのサイのいる前でサイを傷付けるような発言をした。「洗えば汚れはすぐ落ちるし私が洗うから」と言うと「どうせ朝までやらないで置いとく癖に」とか「なんで替えのトイレットペーパーこんなに並べてんの?」(私が出し過ぎた)とか今関係ないことまで暴言を吐いて攻撃してきた。Kは潔癖な上、自分が決めた配置や法則が少しでも変わるとキレる。ここで私までキレたらサイが可哀相だと思い堪えて黙っていたら、続けて、今は何も関係ない私の行動を批判して追撃してきた。なんでこの人、いつもイライラしてるんだろう。子どものうんこぐらい「わー、でちゃった」って笑えばいいのに。サイに向けたくない嫌な感情のミサイルは内臓にずんずん撃ち込まれた。


8月1日(火)曇り時々雨
今日からもう8月か。サイは「おいしいぱんこ」とメロン。義実家から届いたメロン。切るのを面倒臭がって朝食べないでいるとKが夜冷蔵庫をチェックして「たべなかったのメロン?たべてよ」と言ってくるから今日は食べた。切り分けるの大変なんだよ。家を出る間際、サイは「本日の玩具」をかばんに詰め出し、急に「じんじゃーちゃんがいない!」と騒ぐので時間がないのに寝室までぬいぐるみを取りに戻った。サイの登園おこわだりに応じなければ家を出られなくなり余計遅れるので「もういいから早く!」とは言えない。

半期が終わったので朝礼。最初は真面目に聞いていたが途中から嫌いなおっさんが話し出したのでミュートして並んでいる人の顔を眺めていた。順に眺めながら、この人は好きやなぁ、あぁこの人嫌い、「好き」「嫌い」「嫌い」「好き」と心の中でつぶやいていたらけっこう自分は人に対して好き嫌いがはっきりしていることに気付いた。そういうの怖いな。

退社したら大雨。今日はKがお迎え。自転車カバーを忘れたのでサイが濡れないか心配だった。帰宅すると玄関にずぶ濡れの二人がいた。濡れているのが気持ち悪かったようでサイは目で訴えてきた。保育園バッグもびしょびしょだった。私だったらゴミ袋で覆うのに。二人がシャワーを浴びている間に缶ビールとアメリカンドック(店員にファミチキBBAと認識されるのを回避するため)を一気に食べた。缶は急いで捨てた。それからレトルトのカレーを温めて(サイは+牛乳)、足りない具を炒めた。目玉焼きも焼いた。二人が風呂から上がり夕食。レトルトなのにカレーだったからかKの機嫌がよかった。サイは味付きのご飯があまり好きじゃないので進んでいなかったが最後は全部平らげた。

夕食後サイは木琴を叩いたりタイガーで買ったおもちゃのギターをかき鳴らした。お風呂に入ろうと思ったらKはコンビニへ行った。だから大森さんのCDをかけて二人で踊って歌ったら楽しかった。サイの寝かしつけを自然な感じで(動画観たいと言うとどうせ文句言われるから)Kに頼んで、よしいい感じだと生中継ラインライブを観始めた。3分くらいして「○○ちゃーーん」とサイが叫ぶ声がして視聴中断。あー無念。サイは都合のよい時だけ私を「ちゃん」付けで呼ぶ。恋人か。すぐ寝かせてまた観ようと思ったら結局1時間半くらい寝てくれなくて、寝た時には当然終わっていた。しかもあると思っていた再放送がなかった。がーん、がーん。

悔しいから大量の洗濯物を部屋に干しながら先週の大森さんのラジオを聴いた。恥ずかしい内容の投稿をしてしまって聴いていられないくらいだったが、好きな人が好きな人の話をするっていいなと思った。大森さんの声を聞いたら元気になったしやっぱり好きだなぁ会いたいなぁ聴きたいなぁと思った。干し終わったらKが起きてきたので寝た。


8月2日(水)涼しい 秋
能面みたいな顔の女が死んでも追いかけて来る恐ろしい夢を見て全身汗びっしょりで起きた。やや寝坊。サイはすやすや寝ている。あー起きなきゃと思っていたらけっこう大きな地震があった。夜中にもあった。さっとサイに手を添えたがサイは揺れでも起きずまだ寝ていた。急いで朝ごはん。私が食べようと思っていたファミマで買ったバナナのパンケーキを欲しがった。クリームが挟まっていたがまあいいかと思ってあげた。食べた後、サイはギターを鳴らしながら謎の自作の歌を歌っていた。「あるとこ(ろ)に~なにもありませんでした~」とやや哲学的な歌詞だった。その後は「たこの足~しょくぱんまんの足~カレーパンマンの足~…」と足の歌(?)を歌っていた。歌の最後はいつも「ちゃんちゃん!」で終わる。「あるとこに」ってもしかして「ドグマ・マグマ」かなと思ってCDをかけたら大喜びで踊ったり歌っていた。「非国民的ヒーロー」を最後まで聴き終らないうちにもう家を出る時間になったのでCDを止めたら「もっとうたいたかったのに~!」と叫ばれた。「お母さんだってもっと聴きたいよ、でも行かなきゃ」と宥めて出発。自転車に乗せた時、かばんの中に玩具を入れ忘れたと騒いだが時間がないので出発。

夕方お迎え。座って「はじめてのおつかい」を読んでいた。家ではテレビばかりでほとんど絵本を読まなくなったが園では読んでるんだなぁと思った。その反動で家ではテレビを観たがるのかもしれない。雨が降りそうだったので急かして帰宅したら最高記録が出た。缶ビールを飲みつつ、日曜日に買っておいたイシイのミートボールを温めて、自分の分は肉ときのこを炒めた。帰宅して少しぐずっていたが「今日ミートボール食べようよ、サイくん好きでしょ」と言ったら「みーとろーぶ!みーとろーぶ!」と急に元気になり自ら冷蔵庫を漁っていた。こんなもので喜ばせてごめんよ。仮にサイが「みーとろーぶたべたよ」などと先生に言って「へぇ、サイくんの家はミートローフなんて手の込んだ料理を、すごいわねぇ」となったら大恥だ。

夕食後、7月に買った絵が届いた。待ちに待ったあの絵。サイは「ななちゃんのえ、はやくみたい!」と騒いでいた。ミートボールのたれや納豆で汚れたら大変だと思い二人でいつもより念入りに手を洗ってから開けた。開ける前に「触ったらダメだよ」と私が何度も言ったらサイはちゃんと守ってくれた。「すこしだけ、ちょんってさわっていい?」と聞かれたからいいよというと指先で絵に触れた。絵はギャラリーで観た時よりもっともっと美しく見えた。なんというか生活感溢れる家庭に突如きらめく宝石が降ってきた、という感じで異質な光を放っていた。わぁーーーと言い二人で眺めた。ただ一つ残念なことに、絵が真ん中辺りで真横に折れ曲がっていてくっきり折れ目がついていた。ギャラリーで観た時はなかったから梱包の厚紙が薄く、外からの圧力で梱包ごと折れてしまったらしい。届いた瞬間、嫌な予感がした。普通の商品ならクレームとかあまりしないが、本当に気に入った作品だったし、作家が命を絞って生まれた芸術作品が第三者のミスで傷付けられたのがどうしても耐えられなかったため、できるだけ怒りを表さないよう送付元のギャラリーに状況を説明するメールをした。すると謝罪と共に「返金しますので着払いで送って下さい」とすぐ返事がきた。えっそうじゃない。運命的に恋をして買った作品だから返品なんかする分けない。そんなことしたらななちゃんに失礼だ。なんとか元に戻してほしいだけなのに。嬉しさと悲しさが混ざったまま、絵を補強して元の梱包に戻した。サイは自分の絵を壁に貼る感覚で、絵をどこに貼るか考えていたらしく「ななちゃんのえ、どこいっちゃったの~?」と残念そうにしていた。「額がまだないから待ってね」と言うと「ピンポンくるかな~」と返ってきた。何でも欲しい物は玄関から自然に届くと信じているらしい。

テレビを少し観て入浴。アンパンマンの映画を観たいからと言ってお風呂に入りたがらなかったので、床に落ちていた「オーボール」をつかんで「これ、お風呂に持っていったら面白そうじゃない?水に浮かべて遊ぼうよ」と適当に言うと乗り気になってくれた。オーボールはサイが生後半年くらいで物をつかむのに興味を示し出した頃に買った穴の開いたボール。そんなのがなぜ転がっているかというと、最近サイは懐古主義なのか段ボールに入れてある赤ちゃん時代の玩具を引っ張り出して遊んだり保育園に持って行ったりする。赤ちゃんの玩具を手にサイが登園すると先生はぎょっとするけど。浴槽につかってオーボールをキャッチボールみたいにお互い投げ合ったらよく分からないけどめちゃくちゃ楽しくて二人でげらげら笑った。笑い過ぎて口が疲れた。

子どもと接する時は、「意味不明でも子どもの世界観に合わせて楽しむプレイ」ができるかどうかにかかっている気がする。意味やルールなんて考える必要はない。例えば、サイと外で食事をしていてどこにもないのに「いすのしたにあんぱんがあるよ」と発言したことがあったが、一瞬ん?と思っても否定せず「えぇ!あんぱんあるの?どこだろ~」って一緒に椅子の下を探すプレイが求められる。私は普段からぶっ飛んだ事ばかり妄想しがちなのでそういうのは楽しい。意味不明な行動でも全肯定してノリを合わせ、ダメと言うのは人を殴ったり食べものを投げ捨てたりした時に取って置く。

入浴後、約束通り映画を観て髪を乾かして布団へ。「ぴかくんめをまわす」の挿絵にサイが適当に台詞をつけて読み聞かせしてくれた。布団の上で上げた両足を勢いよく布団に急降下させたり(親バカだけどサイがやると足が短くてパンダみたいでめちゃくちゃ可愛い)、抱き合ったり(急に要求してくる)、ぶつかり合ったり(痛い)、一通り二人ではしゃいだ後各々就寝。


8月3日(木)曇り 涼しい
明け方、目が覚めて居間にいくとKが帰宅している気配がしたが音はしない。いつものように酔っ払って脱衣所で半裸で寝ていた。目覚めて居間に入ってきたKはまだ酔っている様子でうんざりした(しょうがないなぁとかでなく本気で嫌悪感)。そのまま出社した模様。今日も飲み会らしい。私は二度寝

朝起きたらサイもちょうど起きた。ベットに転がっていたら「はやくおきようよ」と催促された。メロンを切ると嬉しそうにお皿を運んでくれた。メロンを食べ終えていきなり、「おかあさんはにんきある?」と唐突に聞かれた。サイから質問されることってあまりないから驚いた。「人気」なんて言葉いつの間に覚えたのだろう。「え、お母さんはね~人気ないよ。サイくんは?」「にんきあるよ!(即答)」「へぇ~人気あるの?」「うん」「どうして?」「だいじょうぶ?ってするから」「え、お友達に大丈夫?って聞いてあげるの?」「うん」「それは人気あるかもねぇ」「へへへ~」という会話をした。「人に優しいのはいいことだよ。みんなに優しくしてあげてね」と言うと「うん」と笑顔だった。私の幼少期とはタイプが違うのかもしれない。いいことだ。私はいつも「人気者」と呼ばれる人達のことを羨望と嫉妬が混ざった眼で陰から見ていた。

60代後半の祖母が3歳の孫を車内に5時間放置して熱中症で亡くなったニュース。幼稚園送迎を忘れて別の用事を済ませ、そのまま孫を車内に残したのを帰宅したと書いてあった。過去にも似た事故(事件?)があったのを何度か覚えている。ニュースを見る度に何時間も灼熱の車内でチャイルドシートに固定されたまま動くこともできず叫んでも誰にも助けられず衰弱していく幼い子のことを想像してしまい心が締め付けられる。そしてどうしてもサイに置き換えて考えてしまう。3歳だと自意識があるので、どうして自分が置き去りにされたのか考えただろう。苦しい。

夕方、お迎え。今日はぐずらず園から出てくれた。最近他のお母さんはビーサンを履いている人が多い。一体何の仕事なんだろう。お互いの職業は余程親密でなければ聞かないし誰が何とか変な噂もない。我が子を帰らせるのが大変なので皆それどころでない。園庭に出るとサイはボール置き場からボールを勝手に出して転がして遊んだ。それを見て他の子も次々に真似した。こういうのはよくあるがサイが原因なのでボールを戻すよう注意して他のお母さんに「すみません、うちが出したせいで」と謝った。みんな「そういうことあるよね」という顔をしていた。薬局に寄る。カニカマを買わされる。焼き飯でも作ろうかと思ってハムも買う。

帰宅して目を離した隙にサイはハムを勝手に開けて食べていた。多分カニカマが開かなかったからだろう。「勝手にだめでしょ、一枚だけだよ」というと「うん」と頷き、悪戯が見つかった猿みたいな顔をしていた。その後、やはりカニカマが食べたかったらしくパッケージを持って来て開けるよう急かされた。開けると自分の分を一本取り出し私の分も渡されたのでビールも開けてつまみにした。焼き飯は嫌だというのでハムエッグにした。自分のだけ半熟にした。自分はごはんにハムエッグを乗せてKが買ったらしい「辛くないラー油」をちょっとかけて食べた。サイはあと、とうもろこしとトマト。また朝ごはんみたい。

夕食後、入浴。また今日もオーボール合戦をした。入浴後、就寝。なかなか一緒に来なかったので、私が居間の電気を消して「いくよ~」と先に寝室に行くと泣き出して、あぁ失敗したと思った。それから30分くらいぐずっていた。ぬいぐるみ作戦もだめだったので、「あ、面白いお話してあげるね」と「サイくんとズボンちゃん」という適当に思いついたタイトルを言ったものの、何も中身がないので話しながら先のストーリーを決めた。面白くないし意味不明だなと思ったがサイはけっこう喜んでくれた。そしたら「サイくんとパンダちゃん」がいいと言われたのでそれも適当に考えながら話した。パンダちゃんのお母さんはおにぎり屋さんで働いているという設定にした。話しているうちに先に自分が眠くなり話がいい加減になってきたらサイは怒り出した。それから30分ほどぐずって最後はトントンと背中を叩いてあげるとぐずりつつも眠った。私も力尽きて眠った。


8月4日(金)曇り
明け方、がたがたという音と眩しい光(Kはいつも人が寝てるとか時間とか一切気にせず煌々と電気をつけ音を立てる。母が泊まりに来た時あまりに異様だから泥棒かと思ったと言われた)で目が覚めた。3時。寝る前に洗濯機のスイッチを押したことを思い出しぞっとする。放っておくわけにもいかないので音楽を聴きながらのそのそと干す。みうらじゅんいとうせいこうのラジオを聴こうと思ったがいつの間にか番組は終了していた。がーん。干し終わったら一瞬見かけたKはまた仕事に行ったらしくいなかった。

スマホの画面が割れて、割れたところが剥がれて中身の電子部品?みたいなのが見えてきたからいよいよ新しいのに替えなければならない。でも過去に一度だけやったアップデートが面倒でずっとやれていない。iCloudというやつを一度登録したら次回以降は自動で更新されているのだろうか。分からない。アップデートする前にとにかく写真を整理しようと思って、サイの赤ちゃん時代の写真とか可愛い女の子の写真とか一枚一枚眺めていたらあっという間に朝になった。

サイが起きたので寝室に行き二人でごろごろ遊んでいたら思いのほか時間がなくなった。時間がないのにサイはテレビを観ていたから「サイくん、早く!」といつもよりキツめに言い放ったら敏感に感じ取って「ままいやだ」と言われた。ごめん。いつもの倍速で自転車を漕いだら小道から出てきた人に衝突しそうになった。謝って急ぐ。保育園でも超特急でサイを教室に入れる。こういうの嫌だなぁ、みっともないし恥ずかしい。ギリギリ電車に間に合ったけど化粧もしてないし髪もボサボサ。格好も変。嗚呼。

夜。Kにお迎え他を頼んで楽しみにしていた予定。金曜日の夜に出かけるのは久しぶり。こういう日に限って沼から上がりたてみたいな顔をしている。好きな人と会って話すのは楽しいが顔を見られるのが物凄く嫌なので本当はいつだってお面をつけたい。予期せぬこともあったがとにかく終始楽しかった。「モンマルトルの焼き鳥屋(何それ)が舞台の男女をテーマにしたフランス映画がもしあったら」という話をしたが店内が騒がしすぎて何も伝わらなかった。それがまた楽しかった。

百均で買った手品を見せたら喜ばれたからいつでも持ち歩きたいなと思った。自分が笑ってしまって真剣にできなかったけど手品って成功すると驚いてもらえるし、失敗してもげらげら笑ってもらえて何にせよ人を喜ばせるから好きだ。子どもの頃、その不思議さに魅了されデパートの実演コーナー(長いこと居て最後買わなかったら機嫌悪くさせるやつ)に通い詰め、大きくなったら手品師になりたいと思っていた。友達もあまりいなかったから一人部屋に籠って手品の練習をしていた。練習した成果を家族に見せたが下手すぎてすぐにタネがバレて笑われた。大人用のものを使っていたから難しかった。何年か没頭したが、やがて手品は摩訶不思議な現象なんかじゃなく手先の器用さと技術に全てかかっていて、不器用な自分には観る方が楽しいと確信し夢を諦めた。サイは保育園の何かの会で手品を観て目を丸くしてたらしいからサイにもみせてあげたいなぁ。また練習しよう。


8月5日(土)晴れ 水風呂に飛び込みたい暑さ
友人が嬉しいお誘いをしてくれたので朝から池袋へ行った(別ブログのとおり)。催事の後は屋上でお昼を食べた。サイは汗を掻きつつ好きな遊具に興じていた。風もあるし思ったほど暑くないと最初は思ったが時間が経つとじりじりと暑くなり建物内に入った。デパートは空調もよいし遊べる屋上もあるしオムツ替えの場所もあるし玩具売り場もあるし自分の買い物もして帰れるから子連れには最高の場所だと思う。小さい頃、母親はたまに私ときょうだいを連れてデパートに出かけた(特別だから「おでかけ」と呼んでいた)が、そういう訳だったのかもしれない。昔よくあったデパート最上階にある大食堂を最近見かけなくなってきてちょっと寂しい。色んなメニューがあって私達はお子様ランチ、母は蕎麦や和食など食べていた記憶。その後サンリオでお菓子買ってもらって。

友人はKと違って混雑した場所を歩いたり私の要領が悪いせいで予定がうまくいかなくてもイライラした様子を一切見せなかった。だからずっと心地良かった。身体は疲れても精神的には疲れなかった。本当に素晴らしい人だ。Kなら今絶対にぶちギレポイントだっただろうなと何度も考えた。キレられる度に耐えるのが日常になっていたがそれって異常かもしれない。

夕方友人と別れた後、パン美人が池袋までパンを届けに来てくれた。地元に帰省して戻ってきた彼女は、私が好きな造形パンをそこでしか買えないからと買って帰ってくれた。すごい可愛いパンだった。しかも山盛りたくさん。「たくさんありがとう」と言うと「一種類だけ売り切れてて買えなかったんだよね」と残念そうにしていた。パン美人は顔も美人だが性格も美人だ。こんな人と結婚したいといつも思う。サイもパン美人が大好きなのでにやにやしていた。

帰宅して、夕食。れんこんが大量にあるので、切ったレンコンに味付けした挽肉を挟んで他の野菜と一緒に焼いた。毎年夏は火を使いたくなくてオーブン料理ばっかりになる。料理というより切って突っ込むだけというか。肉を練るのが面倒で適当にしたら荒い感じで美味しかった。サイは一緒に焼いたアンパンマンソーセージを食べていた。入浴、就寝。


8月6日(日)晴れ じりじり焼けるような暑さ
パン美人にもらったパンをサイに見せたら喜んでいた。でもサイはデラウェアの皮を剥くことに夢中になっていた。一房分を全部剥いてからスプーンで掬って食べていた。少しちょうだいよと言うとダメッと言い全部食べていた。私はパンを食べた。


家族で美容院。Kまで同じ所で切っているのがちょっと嫌だが、担当者が違う。サイの髪は私が二度ほど切ったら虐待だと母に言われる程の酷い出来で、それ以来自分が行く時に連れて行くようにしている。私が切ってもらっている間、サイは美容院にインテリアとして置いてある玩具で遊ばせてもらっていた。美容院はシャンプーとか最高だし数少ない癒しスポットなので家族で行くのはあまり好きでないがたまには仕方がない。サイは前回私がKに頼んだせいで奇抜な髪型にされていたので、今回は普通でいいですと強調した。そうしたら美容師さんは「じゃあ星野源みたいな感じにしますね」と答えた。星野源って普通の髪型なのか。それにしても2歳で星野源ってどうなのよと思った。サイは前髪もだが後ろ髪が相当伸びていたので前髪だけ先に切ると既視感があった。こういう髪型できっと余った親のヘアカラーで茶色く染めてる子どもたまにいますよねと美容師さんに言うとげらげら笑って「子どもは絶対染めない方がいい」と言っていた。確かに染められて幼い子の髪や頭皮が傷むのは可哀相だし親のエゴの犠牲のような気がする。子どもの髪は本当に美しいから。
私はこの人の髪型可愛いなと思って画像を集めていた髪型が某若者に人気の歌手と同じだと最近知った。「もしかしてあの髪型って流行っているんですか?」と美容師さんに聞いたら「もうそりゃあ」大流行らしい。それを聞いて辞めた。私はいつも何も知らない。

昼食後(入ろうと思った美容師さんお薦めのお店は列になっていて即諦めた)、サイはベビーカーに乗るとすぐ昼寝し始めたので、家に帰らず家の近くの駅で降り、ベビーカーでも入り易く空いているスタバに行った。家に帰ると帰宅した段階でベビーカーから下ろす時にどうしても起こすことになり機嫌が悪くなり大変だから帰りに寝た時はいつもこうする。気になっていた新しい何とかライムフラペチーノを頼むか迷って、以前抹茶のを食べきれなかった時のことを思い出し辞めて夏に好きなクールライムにした。フラペチーノを頼むか迷って店員さんに「これって量多いですよね」と聞き困らせてしまった。知るかよ老人かよ、と後で自分で思った。クールライムを飲んで少し休んでいたらサイが起きたので牛乳を買った。高いけどちゃんと蓋もつけてくれるしサイも私と同じ容器で嬉しそうだった。サイはマンゴープリンも食べたいと言ったので私はあまり好きでなかったがそれも買った。二つスプーンをもらって二人で分けて食べた。なんかデートみたいだなと思った。いつまでもこうはできないから今ぐらいは。

自宅付近に戻り、夏休みだけやっている室内で遊べる涼しいスペースで絵を描いて遊んだ。サイは私にも塗り絵の紙をくれて、面白かったので夢中でやっていたらサイは私の真似をして塗りたがった。でも使い慣れていない色鉛筆はサイには持ち方と力加減が難しかったようで、うまく塗れずに癇癪を起していた。面白くなかったようで途中で飽きて絵本を読んでいた。
遅くまでそこにいたので帰宅してシャワーを浴びたら買い物に行く時間がなくなった。冷蔵庫にはレンコン、かぼちゃ、玉ねぎがあったので火を使いたくないはずなのに天ぷらしか思いつかなかった。天ぷら粉を作ろうと思って袋入の小麦粉を出して少し離れて戻ったらサイが小麦粉を袋ごとひっくり返して大惨事だった。奥の方に置いたはずなのに手が届く身長になったんだなぁ。などと感心している場合じゃない。サイは床にぶちまけた大量の小麦粉の側に立ち竦み、こちらの顔色を窺っていた。パディントン並の事故なのでさすがにヤバいと思ったのかもしれない。ここでキツく叱ったらダメだと思ったから「うわー大変。勝手に触ったらだめだよ~」と嘆くとサイは「うん」と言い、ごめんなさいは?と聞くと普段なら絶対謝らない男なのに小さな声で「ごめんなさい」と言った。その後、悪いという意識があったのかいじけて寝室に行った。見に行くと拗ねた様子で寝転がっていた。が、少し経ったらいつもの様子で居間に戻って来た。

Kが帰宅して天ぷらだと言うと機嫌がよかった。揚げているとサイが周りをちょろちょろして怖いし暑くて死にそうだったけど美味しかったからたまにはいいかもしれない。Kは食べ過ぎて気持ち悪いと言っていた。私は無理矢理食べないでお腹いっぱいになるとすぐ食べるのを止める、そうすると休んでいる間にKが残りを全部食べるという図式。サイはあまり好きでなかったらしく、衣をはがして食べていた。

今日も陽を浴びて顔がひりひりしていたのでお風呂上りに即パックをした。パック姿のまま声をかけるとサイは私に気付き、一瞬え、誰?という顔をした後怯えて「ええーん、こわい~!!!」と本気で泣き出した。「ほらお母さんだよ、怖くないよ」と必死に弁明したら泣き止んで「おかあさんなの?おばけじゃない?」と何度も何度も聞かれた。そのまま布団に行くと「おばけじゃない?」とまだ聞かれた。今までで一番怖がらせてしまった。確かに怖い。