カニ日記

息子の成長と日々の記録

新緑のきせつ、到来

4月15日(月)
眠れなかったせいで朝から眠い。でも先週ひどかった貧血や眩暈は落ち着いた。

お迎え後、薬局に寄って買い物して帰ろうとするとサイが突然トイレに行きたいと言い、思い当たる場所がなかったので薬局の向かいの中華屋に急いで駆け込む。無事トイレを借り、入店してしまったため何か持ち帰りで買って帰ろうと思うもサイがここで食べたいと言い、結局食べて帰る。月曜から外食してしまった。まあ、いいか。仕方ない。レモンサワー、モヤシ炒め、餃子。サイはラーメン。モヤシ炒めが油でベタベタであまりおいしくなくて悲しかった。帰宅して仮面ライダー。鎧武とフォーゼ。


4月16日(火)
気温が高かった。晩ごはんは照り焼きチキン、新玉ねぎと人参の味噌汁、トマト。照り焼きチキンのたれを配合をあまり考えず適当にしたら美味しくできた。酢を入れた方がいい。あと外側の皮を最初にパリパリに焼いた方が肉が柔らかくなる。サイもよく食べてくれた。食後、パルムのバナナ味(おいしい!)を半分個して食べて仮面ライダー。フォーゼとダブル。ダブルかっこいい。ダブルは二人で一人のライダーなので、身体の右側と左側で半分ずつ違う色をしている。どっちが何色なのかとサイに何回も聞かれるがよく分からない。サイが寝た後、コジコジを少し読んでから寝る。仙人のような人がコジコジに怒って「罰としてお前の好きなものを消してやろう」と言った時、コジコジが「ぜんぶだよ」と言ったら仙人も含めて世界が全部消えかかっていったのが印象的だった。


4月19日(水)
晩ごはんは冷蔵庫にあるもので済まそうと思い、ソーセージ、新じゃが、新玉ねぎを甘辛く煮たものを卵とチーズでとじた適当丼。サイはまあまあ食べてくれた。私はごはんの代わりにビール。最近毎日飲んでいる気がする。ダメだ。食後、サイがいらない発砲スチロールと段ボールで工作を始めたがガムテープがなくマスキングテープで留めたため、うまくいかず癇癪を起こす。「明日ガムテープ買いに行こう」となんとか宥める。布団に入った瞬間眠気に襲われてすーっと眠る。


4月18日(木)
今日も朝から暑い。サイは半袖。「ママは半袖じゃないんだね」と言われる。スーパーで買い物してから帰宅して郵便受けを開けると、白い封筒に大きく”Rock’n Roll Forever‼”という文字とギターの絵。あっと声が出た。予約していたさいあくななちゃんの画集が届いた。字を見る限り、封筒に書かれた住所や宛名、絵はななちゃんが書いてくれたらしかった。嬉しくてそのまま本棚に飾る。本はずっしりとしていて、紙の質も良く、文字もたっぷりでものすごい読みごたえがありそうだった。少しだけ見て、時間をかけてゆっくり見ようと思いまた封筒に戻した。こういう本を作ってくれる人がいてよかったなと嬉しさを噛み締める。スーパーで買ったメンチカツの油が悪かったのか、横になってもずっとお腹が変な感じだった。


4月19日(金)
やっときたドラえもんとしんちゃんの日。食後、サイは筆ペンで何枚も絵を描いた。スーパーでもらってきた「お母さんの似顔絵を描こう」と書かれた紙にも私も顔を描いてくれた。どんどんうまくなる。ペン先が潰れてしまうほど筆圧が強い。子どもらしい。色んな画材で描いてサイが好きな画材を見つけられたらいいなと思う。


4月20日(土)
サイと会社のMJ部の人たちと一緒に科学未来館に行った。お昼は新橋のポンヌフで食べようと予定していたら臨時休業だったため、ニュー新橋ビルのFujiという喫茶店に入った。Fujiは奥に富士山の大きな写真が飾ってあり、お店の人はサイにも親切でとても居心地がよかった。結果オーライ。科学未来館では重機展がやっていて、サイはまあまあ喜んでいた。それから常設展をぼんやりと見てまわり、アイスを食べ、ASIMOのショーを見てから未来館を出た。それからお台場まで行ってガンダムを見た。サイはかっこいい~と重機展のときより興奮していた。やはり働く車より巨大ロボが好きなのかもしれない。月島まで移動し、みんなでもんじゃを食べて帰った。もんじゃの具を自由に5種類選べるスペシャルメニューがあったので、組み合わせをみんなで悩んで考えて具を変えて三回頼んで、大いに盛り上がった。歩き回って疲れたけど楽しかった。


4月21日(日)
いつもの日曜日。ジオウは未来編を経て過去ライダー登場編に最近また戻り、面白くなってきた。ツクヨミ回だった。アギトのことはあまり知らなかったがかっこいい。次回予告で響鬼が登場し、響鬼が好きなサイは喜んでいた。たしかに音楽のライダーってかっこいい。あと主人公がおじさん(細川茂樹)なのもいい。

片付けをしていたら遅くなったので簡単にお昼ごはんを食べてから選挙に行き、公園をはしごした。最初の公園を出てからマクドナルドとコンビニに寄り、ハッピーセットと缶ビール。それから別の普段あまり行かない公園に行き休憩。満開だった桜はすっかり新緑に変わり、青々とした葉が気持ち良かった。サイはすべり台を面白がり、何度も繰り返し滑っていた。すべり台というのは登って滑る、というただそれだけに楽しさがありそれだけのために存在するところがいいなとサイが生まれてから感じている。たかが遊具とはいえ、良いすべり台、悪いすべり台がある。良いすべり台は傾きが絶妙ですーっと降りていくが悪いすべり台は摩擦が生じて滑りにくい。プラスチックより、石やアルミ(金属?)の方がよい気がする。すべり台評論家になったところでどうしようもないわけだが、サイといるとこんな、どうしようもない知識が増えていく。楽しい。
スーパーで買い物して帰宅。さすがに疲れた。晩御飯は焼きそば。サイはおやつを色々食べていたのであまり進んでいなかった。


********************

Fさんとは物理的な距離からだんだん心まですれ違うようになり、結局別れてしまった。ただ、一緒に過ごした時間が極端に少なかったため悲観していない。Fさんと私の間にあったのは最初から最後まで友情ですらなかったのかも、と後々考えたがもうよく分からない。別れてから一度も連絡を取っていないが、登録したままになっていたSNSに近況報告のようなことが書いてあった。元気ならそれでよい。人が人とうまく噛み合わなかった、ただそれだけのこと。それにしても、異性を好きになる感覚がいよいよ麻痺してきている気がする。今のサイとの二人の生活が楽しいので問題ではないが、この人と一生添い遂げたいと思える人にもし出会えたら、それはそれで幸せなことなんだろうなと想像する。

小学生くらいの時、夢で見たのだったかそれは定かでないが自分の脳内だけに幻想のような男性がいて、その人にいつか会えると想い焦がれていた。顔は発光してよく見えないが、優しくて穏やかで横にいるだけで幸せな気持ちになる。私と彼は教室の一番後ろの席で隣り合わせに座っている。その顔の見えない人は大人になったら実体として目の前に彗星のごとく現れ、彼と結婚して幸せな人生を送るのだろう、と恋を経験したことのない私は根拠もなく思い込んでいた。それから今まで色んな男性に出会ったが、あの夢の人とは決定的に違う。当たり前だ、あれは幻想だ。それでも、彼がいまだに私の知らない世界のどこかにいるのではないかと期待している自分に時々気づいてぞっとする。あの教室の光景が頭の片隅に残像として染みついている。来るはずのない人を待ちながら死を迎えるのだろう、と最近よく思う。この話は誰にもしたことがない。馬鹿みたいだし、こう文字にすると気持ち悪いから。そんな風だから今まで真っ当な恋愛ができなかったし人を心から愛せないのかなとは薄々感じている。

育児日記のはずなのに、全然関係ないことを書いてしまった。いけない、いけない。